第3話///書くしかない
「なっ……!」
新幹線に長距離乗ったとする、北でも南でも構わない。駅から駅の車窓の景色は山並みだったり田園風景だったりするはずだ。それは、騒音対策とか色々な理由があるのだけれど……つまり、僕にはそんな景色が、一瞬だけ観えた。
「あぁ、そうか。山間部で平地が少ないから耕地も無かったんだろうし、都市と都市の間に
物語には
「主人公、ナカマサ……いやいや、ないわぁ」
微妙にノッてきたのでパパッとプロットを済ませて最初の場面が書きたくなったから主人公は自分の名前にしようと思ったが、
「ま……まぁ、ラノベだし読者の年齢に近いほうがいいよね」
自分に言い聞かせて書き進めるのは、ナガマサ君のプロフィール。彼の出身は日本みたいな遠い東の国なんだけど諸国を旅する間に旅費に困ったので国を飛び出す前に父親に仕込まれた様々な武芸を活かして傭兵業を始める……。
「んで、今は囚われの身……っと」
一気に書き決めてしまうと徐々にだけど勢いが増してくる。文字通り筆が乗ってくるというヤツだ。一応、想像では負け組みに雇われるも
中世の欧州って西暦の始め頃には確立されちゃった
それでも異国出身の傭兵が、武装解除された状態で田舎道を連行されていれば最初の場面としては悪くない。僕は筆に任せる感じで書き進める。大切なのは勢いで、悩むよりは断然良い。
「物語の王道だと世界に平和を取り戻してお姫さまGetだけどなぁ」
物語の流れやヒロインの設定は大切だ。けれども思いつかないヒロインや物語の流れを考えようとすればするほど最初の場面は、最低最悪の環境に環境に限るのは定番だよね……そう信じたい。そう信じて、
「ヒロイン未定、敵も未定(なんか色々出る)色々あって
「え? えーーーっ! 何これ何これ」
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