第4話

朝、女はいなかった。

逃げた痕跡もない。綺麗に消えていた。

誰かに回収された?それとも自分で逃げた?あの傷であの拘束を解いて逃げるとはやはり只者ではない。

絶対捕まえてやらなくては。

情報を得ることも大事だが、馬鹿にされたようで腹が立つ。捕まえて、いたぶってやらなければ気が済まない。

俺はカミラ国王カイ。

この権力のもとに叶わない望みなどない。

すぐにマドラーダ国王に指しだすように申し入れよう。おそらく宮廷内の者なのは確かなのだから。

もしかしたら、マドラーダのスパイだったのかもしれない。あの禿ジジイもなかなか食えないやつだ。

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ミモザの丘でアリアが歌う マルゲリータ @susan-margherita

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