第2話

真夏なのに重いローブを着た少女の横を通りすぎる。

この国はカミラと違い山岳地帯にあるため涼しいとはいえ、今は夏。暑そうだな。

そんなことを考えつつ目的もなく市場を歩く。そろそろ戻った方がいいかもしれない。

その時、後ろから強く体当たりをされその場に倒された。

同時に市場に悲鳴が上がる。

身体を起こす。すぐ側に先ほどのローブを着た少女がもたれかかって倒れていた。近くにもう一人青年が倒れている。手に生暖かいものが触れ、見てみると赤く染まっていた。

ジワジワと赤に染まる道にローブから露わになった黄金の髪が美しかった。

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