被害者の息子アメリカへ

「容疑者を集める」推理ものなどではその日のうちにできてしまうが、本当のところはかなり大変な作業である。

~石上三成の場合 ~

三島「石上さん!待ってくださいっすーお願いっす!渋谷さん宅まで同行してもらうだけでいいっすから!」

石上「俺は釈放されたんじゃなかったんですか?泳がせていたにしては時間も短かったし…今日だけは、今日だけは重要な用事があるんです!お願いします!見逃してください!明日なら警察署にでも何でもいきますから」

三島「上司からどうしても今日中に事件の関係者全員を集めてくれって言われてるっす!」

葛飾区、江戸川区、江東区にまたがる鬼ごっこはもう二時間も続いていた…

~池田武雄の場合~

伊豆「池田武雄、渋谷宅までご同行願いたい」

池田「それって任意ですよね、お断りします、どうしても引っ張りたいなら令状持ってきてください、自分はこの事件とは無関係ですから」

伊豆「…事件解決にご協力願いたい」

池田「どっちみち渋谷俊介も呼ぶんですよね、だったらまたにしてください。今彼はアメリカに出張してるんで」

伊豆「そうなのか…アメリカに行ってると手出しできない…出直す」

池田「明後日また来てください、それまでには彼も戻っていると思うので」

~渋谷俊介の場合~

下田「は?渋谷俊介はアメリカに行ってる!?アメリカから連れ戻してきます!」

浜松「え?マジ!?マジでアメリカまで被疑者を取っ捕まえてくるつもり?」

下田「当たり前でしょ!あいつが一番怪しいんだから!動機があって、殺害することが出来て、アリバイもあやふやで第一発見者!こんなの犯人ですって白状してるようなもんじゃない!」

浜松「お、おぅ…じゃあ頑張れ」

下田はアメリカへと旅立っていった

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