第9話 女神が降臨される
「天使の輪っかに純白い羽! ホワイトファンタジー! 美歌恵流!」
元々大天使の美歌恵流は佐藤のカンペに抵抗なくスラスラと恥ずかしいセリフとダンスと決めポーズができる。
「漆黒のボディに黒龍の翼! ブラックファンタジー! 刃覇夢徒!」
元々最強の竜の刃覇夢徒はシャイなので抵抗があるが、地球の平和を守るために覚悟を決めた。
「可愛い猫耳に矢印尻尾! ダークファンタジー! 瑠詩富亜! わ~い! 決まった!」
元々大悪魔の瑠詩富亜は極悪な悪魔ではなく、可愛い子悪魔的な悪魔にしておいて良かった。
「牛やカバと呼ばないで! 牛乳もカレーも大好き! イエローファンタジー! 辺陽藻栖!」
元々最強の獣の辺陽藻栖は戦隊シリーズに1人はいる食べ物担当。
「普段は病弱! 水のある所では最強! 決して兵長と呼ばないで! ブルーファンタジー! 璃羽威亜紗!」
元々最強の生物の璃羽威亜紗は近くに水がある所では強かった。
「5人合わせて、異世界戦隊! ファンタジー!」
個人個人の紹介を終えて5人は決めポーズを決める。若干、刃覇夢徒だけは恥ずかしそうだった。
「異世界戦隊だと!? ふざけるな!?」
海と毒の女神ティアマトは異世界戦隊ファンタジーに呆れて怒る。
「異世界ファンタジーボンバー!」
聖なる光と竜の炎と闇の光と獣の突進力と海竜の竜巻を1つに合わせて放つ大技である。
「ギャア!?」
ティアマトは異世界ファンタジーボンバーを食らって倒される。
「地球の平和は私たちが守る。」
背景でティアマトが大爆発を起こす中、決めポーズを5人は決める。
「わ~い! 勝った! 勝った!」
「私たちはやればできる子よ!」
「・・・は、恥ずかしい。」
「帰りにチキン食べてく?」
「ゴホゴホ。水・・・水を下さい。」
異世界戦隊の隊員たちは喜んだ。
「喜ぶのはまだ早い! ひねりつぶしてくれるわ!」
その時、倒させたはずのティアマトが巨大化して現れた。
「下からパンツ丸見えですけど。」
真下にいる隊員はベストポジションにいた。
「海と毒の女神に歯向かったことを思い知らせてやる!」
巨大化した海と毒の女神ティアマトが異世界戦隊に襲い掛かる。
「ちょっと待った!」
その時、ちょっと待ったコールを言いながら、謎のロボットが現れる。
「なんだ!? カラスだ!? ヘリコプターだ!?」
ティアマトは驚いた。
「超合金デラックス! 佐藤さくらロボ! 参上!」
空を飛んできたのはロボット化した佐藤さくらだった。
「佐藤さん!」
「佐藤!」
「佐藤先輩!」
「さくらちゃん!」
「佐藤さくら!」
異世界戦隊は目の前の超合金デラックス! 佐藤さくらロボの登場を頼もしく頼りにしている。
「くらえ! 佐藤さくらパンチ!」
佐藤さくらロボは地球の平和を守る必殺のパンチを繰り出す。
「ギャア!?」
海と毒の女神ティアマトはパンチを食らって、どこかへ吹きとばされた。
「地球の平和は私たちが守る! ワッハッハー!」
喋れる笑える、そして強い。今やちびっ子のアイドル、超人気の超合金デラックス! 佐藤さくらロボである。そして緞帳が降りてきて終わる。
「パチパチパチパチ!」
鳴り止まない拍手に包まれ幕を閉じる。
この物語は可愛い女子高生の部活動、渋谷塚歌劇団部が演じるお芝居の名作、異世界戦隊ファンタジーが地球の平和を守るという物語である。ちなみに普通の女子高生、佐藤さくらが新型ヒロイン、超合金デラックス、佐藤さくらロボに変身する方法は秘密である。
「いつになったら、私は出てくるんだ!?」
元々は最強の鳥ジズは可愛い女子高生の慈豆になったのだが、知名度と存在感の薄さから出番が中々やって来なかった。
地球防衛隊の本部。
「いいとこどりでいいじゃないか!」
いつものようにタヌキのぬいぐるみのハゲタヌ隊長が調子にのっている。戦隊ヒーローモノになってきたので、そこをゴリ押しで押し通すことを決めた。
「いでよ! 地球防衛隊タヌポンジャー!」
ハゲタヌ隊長の号令でタヌキのぬいぐるみが4体決めポーズを決めながら現れる。
「タヌポングリーン!」
「タヌポンブルー!」
「タヌポンイエロー!」
「タヌポンピンク!」
「そしてタヌポンレッドの私を合わせて、5タヌキ合わせて・・・。」
「地球防衛隊タヌポンジャー!」
タヌキのぬいぐるみが5体で決めポーズを決める。意外に可愛くまとまっていて、おもちゃ屋さんでタヌキのぬいぐるみ5体セットで売れるのは間違いない。
「レッドは俺に寄こせ!」
「何を言いだすんだ!? グリーン!?」
「グリーン卑怯だぞ!? 俺がレッドをやる!」
「レッドの方がギャラがいいだと!? 許せん!?」
「レッドはピンクの私がなって、1番モテモテになるのだ!」
正義のヒーローのタヌポンジャーはレッドを巡ってケンカを始めた。
「はあ・・・みんな性格がハゲタヌ隊長だもんね。そりゃあ、ダメでしょう。」
鈴木隊員はタヌポンジャーは崩壊すると感じた。
「わ、私もクローンを作って地球防衛隊ジズレンジャーを作ろうかな。そしたらもっと活躍できるかも!?」
元々最強の鳥ジズは自前で戦隊ヒーローを作ろうと画策していた。
お茶屋さんでブレイク。
「お団子おいしい!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちはお茶屋さんでお団子と抹茶をいただいていた。もちろん辺陽藻栖のおごりである。
その頃、新任教師の愛美露出手の家。
「来たわね。九兵衛。」
元々愛と美の女神アプロディーテーは家を一軒借りて、他の女神たちと今風にルームシェアしている。
「こ、こんにちわ。」
なんと海と毒の女神キュベレーも人間の姿に転生していた。こうなってくると鈴木隊員の変態拳銃に撃たれることが面白くないので佐藤さくらロボに倒されると可愛い新任教師になる方がおもしろい。
「よろしくね、九兵衛。」
元々守護女神アテーナーの宛名が挨拶する。
「仲良くしましょうね、九兵衛。」
元々太陽女神天照大神の尼寺須も挨拶する。
「さあ! これで女神ンジャーも4人になったわよ! みんな! がんばっていきましょう!」
「おお!」
地球防衛隊女神ンジャーも仲間が増えてきて盛り上がってきた。
「ちょ、ちょっと待って!」
その時、九兵衛が全員に呼びかける。
「どうしたの? 九兵衛。」
「私は元々キュベレーという名前で、九兵衛って名前だと男みたいなんですけど・・・。」
「確かにそう言えばそうね。」
「まあ、いいじゃない。私なんか元々天照大神なのに、尼寺須と変換されているのよ!? まだ九兵衛の方がましよ!」
「・・・そんなものなの?」
「そんなものよ。」
「まだ宛名で良かった。」
女神ンジャーの名前も適当なので特にこだわりはなかった。女性だけで男性がいないと女性の本性が出るという。
「それじゃあ、九兵衛。お掃除よろしくね。」
「え?」
「九兵衛。洗濯物もよろしくね。」
「え?」
「九兵衛。ご飯の用意もよろしくね。」
「え?」
急に愛美露出手、宛名、尼寺須の態度が冷たくなった。
「家事雑用トイレ掃除にゴミ出しは新入りの仕事よ。愛と美の女神アプロディーテーの私がお米を研ぐわけにはいきませんわ。」
愛美露出手は自分は愛と美の女神というところを強調する。
「ええ!? なに!? これは!? あんだけ熱心に勧誘しておいて、やってきたらやってきたで新人いびり!?」
九兵衛は女神ンジャーの裏の顔を知ってしまった。先輩の3人の女神が大きく不気味に黒い影で笑っているように感じた。
「誤解しないでよ。私だって屋根の修理と壁の塗装工事をやらされているんだから。リフォームした檜風呂は自信作よ!」
元々守護女神アテーナーの宛名は家の修復とリフォームを担当していた。
「そうよ。私だって屋根に太陽光発電のパネルを並べて、地下から温泉を掘削して掘り当てて、この家の光熱費ゼロを達成しているのよ!」
元々太陽女神天照大神の尼寺須も電気や地熱といったエネルギーを担当していた。
「そうだったのね!? ・・・ん? ちょっと待って!? 愛美露出手は何もやってないじゃない!?」
九兵衛は大切なことに気づいてしまった。この家の持ち主であり女神ンジャーのリーダーと思われる愛美露出手は何も家に貢献していないのだった。
「私が何もやってない?」
愛美露出手は少しも悪びれる様子もなく余裕の表情を見せる。
「そうよ! 共同生活をするなら、あなたも何か貢献するべきだわ!」
九兵衛は愛美露出手に詰め寄る。
「甘い。」
愛美露出手は宛名と尼寺須を左右に従え歩き出す。そしてファンデーションと口紅を出し2人の女神に化粧をしていく。
「愛美露出手お姉さま!」
化粧で美人に生まれ変わった宛名と尼寺須は愛美露出手に絶対服従を誓う。
「この世は美しさが全てよ。美しければ生き、美しくなければ死ぬ。」
愛美露出手は百貨店の化粧品部員顔負けの化粧テクニックで2人の女神をとても美しい女神に生まれ変わらせた。
「九兵衛。あなたも愛と美の女神アプロディーテーが化粧してあげましょう。」
愛美露出手は九兵衛に不敵な笑みを浮かべながら近づいていく。
「や、やめろ!? こっちに来るな!? ギャア!?」
九兵衛は愛美露出手の間の手に落ち化粧された。
「どう? 女神メイクは気に入ってくれた?」
愛美露出手は化粧を終えた。
「はい! 愛美露出手お姉さま!」
九兵衛も愛美露出手に忠誠を誓った。確かに女性にとって、きれいに化粧をしてくれる人とは本当に女神なのかもしれない。
「この調子で天下を取るわよ! オッホッホ!」
狭い家の中で愛美露出手は天下を取りの野望が叶いそうなので笑いが止まらなかった。
プールでブレイク。
「流れるプール最高!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちはプールに来ていた。流れるプールで流されて遊んでいる。もちろん璃羽威亜紗のおごりである。
地球防衛隊の本部。
「これならどうだ!」
いつものようにタヌキのぬいぐるみのハゲタヌ隊長が調子にのっている。戦隊ヒーローモノになってきたので、そこをゴリ押しで押し通すことを決めた。
「いでよ! 地球防衛隊アニマルンジャー!」
ハゲタヌ隊長の号令で動物のぬいぐるみが4体決めポーズを決めながら現れる。
「きつねグリーン!」
「いぬブルー!」
「ねこイエロー!」
「くまピンク!」
「そしてたぬきレッドの私を合わせて、5アニマル合わせて・・・。」
「地球防衛隊アニマルンジャー!」
動物のぬいぐるみが5体で決めポーズを決める。意外に可愛くまとまっていて、おもちゃ屋さんで動物のぬいぐるみ5体セットで売れるのは間違いない。
「レッドは俺に寄こせ!」
「何を言いだすんだ!? グリーン!?」
「グリーン卑怯だぞ!? 俺がレッドをやる!」
「レッドの方がギャラがいいだと!? 許せん!?」
「レッドはピンクの私がなって、1番モテモテになるのだ!」
正義のヒーローのアニマルンジャーはハゲタヌ隊長をレッドとは認めないのでレッドを巡ってケンカを始めた。
「はあ・・・動物同士って犬猿の仲だもんね。そりゃあ、ダメでしょう。」
鈴木隊員はアニマルンジャーは崩壊すると感じた。
「わ、私も鳥を4匹集めて地球防衛隊トリレンジャーを作ろうかな。そしたらもっと活躍できるかも!?」
元々最強の鳥ジズは自前で戦隊ヒーローを作ろうと画策していた。
教会でブレイク。
「神さま! 仏様! バス様!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちは教会でお祈りを捧げていた。もちろん美歌恵流のおごりである。
その頃、新任教師の愛美露出手の家。
「そろそろ海と毒の女神ティアマトを回収に行くわよ!」
「はい! 愛美露出手お姉さま!」
愛美露出手に化粧してもらい女神らしい美しい容姿になった宛名と尼寺須に九兵衛は愛美露出手に絶対服従を誓うのだった。
「化粧を制する者は全てを制するのだ! オッホッホー!」
愛美露出手は自分のキャラクターとしての化粧スキルがネ申降臨レベルの特別なスキルにご満悦だった。
木の木陰でブレイク。
「zzz。」
佐藤たち歌劇団部の部員たちは教会でお祈りを捧げていた。もちろん刃覇夢徒のおごりである。
学校の校庭。
「出て来い! 異世界戦隊ファンタジー! 今度こそ返り討ちにしてくれるわ!」
海と毒の女神ティアマトが再び世間に姿を現した。
「その必要はない!」
その時、タヌキのぬいぐるみの声が聞こえた。
「何者だ!?」
ティアマトが声のした方へ振り返る。
「タヌポンレッド!」
「タヌポングリーン!」
「タヌポンブルー!」
「タヌポンイエロー!」
「タヌポンピンク!」
「5タヌキ合わせて、地球防衛隊タヌポンジャー!」
タヌキのぬいぐるみが5体で決めポーズを決める。意外に可愛くまとまっていて、おもちゃ屋さんでタヌキのぬいぐるみ5体セットで売れるのは間違いない。
「タヌポンジャーだと!? ・・・知らない。」
ティアマトはタヌポンジャーのことを知らなかった。
「ちょっと待った!」
「次はなんだ?」
その時、ティアマトとタヌポンジャーに待ったをかける声が聞こえてくる。動物のぬいぐるみが4体決めポーズを決めながら現れる。
「きつねグリーン!」
「いぬブルー!」
「ねこイエロー!」
「くまピンク!」
「4動物合わせて、地球防衛隊アニマルンジャー!」
動物のぬいぐるみが4体で決めポーズを決める。意外に可愛くまとまっていて、おもちゃ屋さんで動物のぬいぐるみ4体セットで売れるのは間違いない。
「ハゲタヌ隊長! あなたもアニマルンジャーの一員でしょう!?」
「すまんすまん。先にタヌポンジャーに出てしまった。」
ハゲタヌ隊長はタヌポンジャーとアニマルンジャーの両方のメンバーであるために弊害が出ていた。
「次から次へと、よく新しいのが出てくるな・・・。」
海と毒の女神ティアマトは呆れ果てていた。
「ハゲタヌ隊長はタヌキでしょう!? タヌポンレッドなんだから!?」
「ハゲタヌ隊長は動物でしょう!? アニマルレッドなんだから!?」
「モテル男は辛いな。」
このような状況でもハゲタヌ隊長は冷静にうぬぼれていた。
「勝手にしてくれ・・・。」
ティアマトはもうどうでもよかった。
血の池地獄でブレイク。
「わ~い! 真っ赤!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちは血の池地獄で温泉に浸かっていた。もちろん瑠詩富亜のおごりである。
学校の校庭。
「お待ちなさい!」
その時、女性の大声がする。
「新任教師の愛美露出手!?」
現れたのは元々愛と美の女神アプロディーテーの愛美露出手だった。
「それに!? おまえたちは!?」
現れたのは一人だけではなかった。
「新任教師、宛名。」
「新任教師、尼寺須。」
「新任教師、九兵衛。」
愛美露出手は守護女神アテーナーと太陽女神天照大神と大母女神キュベレーが新任教師姿になった三人を連れて現れた。
「アテーナーと天照大神!? それに戦隊ヒーローなんかやらないと言っていたキュベレー!?」
異世界戦隊は倒したはずの女神たちの再登場に驚いた。
「ハゲタヌ隊長、タヌキとアニマルの戦隊ショーは、もう終わりよ。」
「なんだと!?」
愛美露出手はハゲタヌ隊長に宣戦布告をする。
「ハゲタヌ隊長は地球防衛隊らしくお花に水やりでもしていればいいのよ。」
四人の女神たちは変身を始めた。
「保健体育と美術の先生! 愛と美の女神アプロディーテー!」
「屋根も外壁も修理は完璧! 技術の先生! 守護女神アテーナー!」
「太陽光発電で電気代はタダ! 地理と科学の先生! 太陽女神天照大神!」
「母親の愛情で掃除洗濯料理もできる家庭科の先生! 大母女神キュベレー!」
なんということでしょう。四人の新任教師は戦隊ヒーローの衣装に変身した。
「変態教師だ!?」
ハゲタヌ隊長たちは新任教師たちを変な趣味がある女神として変な目で見た。
「誰が変態だ!? 私たちは地球防衛隊の公式戦隊だ!」
「しまった!? 認めていた!?」
「私たちは地球の平和を守る! 地球防衛隊! 女神ンジャー!」
四人の女神たちは羞恥心を捨てて、正義のヒーローとして決めポーズを決める。年の功だろうか、四人の女神たちに恥ずかしさは見えなかった。
「あ、厚化粧・・・。」
ハゲタヌ隊長たちは思わずは言葉を失った。
「何とでも言うがいい!? もう何も怖くないのだよ! 女神にも神が降臨されたのだよ! オッホッホ!」
「最高です! 愛美露出手お姉さま!」
不思議なことに女神たちが一番自分たちのキャラクターが確立できてしまった。
その頃、血の池地獄。
「いい湯だな!」
「あはは!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちは真っ赤な温泉に浸かり楽しく過ごしていた。
「さくら! 大変だ!」
その時、血の池地獄温泉の女湯に地球防衛隊の鈴木隊員が入って来た。
「大変なのは、おまえだ!」
「ギャア!?」
佐藤は女湯に乱入してきた不法侵入者を巨大化した佐藤さくらロボ顔負けのパンチで吹き飛ばす。
「陸の変態。」
佐藤はパンチで吹き飛ばして倒れている鈴木に冷たい言葉を浴びせる。
「ご、誤解だ!? それよりも大変なんだ!? ティアマトが復活して、そのティアマトを巡って、ハゲタヌ隊長のタヌポンジャーとアニマルンジャーが、神が降臨した愛美露出手率いる女神ンジャーと一触即発の事態なんだ!?」
鈴木は佐藤たちに現状を説明する。
「い、一触即発は私と陸よ。」
佐藤はブルブルと怒りが込み上げて拳を力一杯握っている。
「え?」
鈴木の前には佐藤たちが裸でいる。
「いつまで見てるのよ!」
「ギャア!?」
佐藤は鈴木をパンチで殴り吹き飛ばした。
「ピクピク・・・。」
鈴木は見たものを忘れるぐらい強い衝撃を受けて気絶した。
「みんな! 異世界戦隊ファンタジーの出番よ!」
「おお!」
佐藤たちは海と毒の女神ティアマトを倒しに行こうとする。
「わ~い! 人間の生き血はおいしいな。」
瑠詩富亜は血の池地獄から出る気配がなかった。
「瑠詩富亜、置いていくわよ。」
「ええ~!? 佐藤先輩!? 待ってください!?」
元々大悪魔ルシファーが可愛い女子高生になった瑠詩富亜は、これでもロリコンに人気が出るだろう。
学校の校庭。
「私に歯向かうからこうなるのだ!」
愛美露出手はメイクアップスキルを使った。
「私って綺麗?」
ハゲタヌ隊長は綺麗に化粧され・・・オカマになった。
「オカマ戦隊タヌポンジャー!」
「オカマ戦隊アニマルンジャー!」
他のタヌキ4匹と動物4匹も愛美露出手に化粧されオカマになった。
「愛美露出手お姉さま!」
愛美露出手の信者がハゲタヌ隊長を含め9匹増えた。
「なんて恐ろしい女神なの!?」
海と毒の女神ティアマトは愛美露出手のメイクアップスキルに恐怖した。
「さあ! ティアマト! あなたも私たちの仲間になってもらうわよ!」
愛美露出手はティアマトに迫る。
「ちょっと待った!」
その時、可愛い女子高生の声がする。
「何者だ!?」
その場にいた全員が声のする方向へ振り向いた。
「佐藤さくらウイズ歌劇団部の仲間よ!」
現れたのは佐藤さくら率いる歌劇団部の5人だった。
「女子高生は黙っていなさい! 化粧して私の信者にしてしまうわよ!」
愛美露出手は佐藤たちに大人しくするように言う。
「私たちは、まだノーメイクでも十分綺麗よ! おばさん!」
佐藤は口では負けていなかった。
「クッ!? 宛名、尼寺須、九兵衛! やっておしまいなさい!」
「はい! 愛美露出手お姉さま!」
新任教師たちが佐藤たちに襲い掛かる。
「みんな! 任せたわよ!」
「いいな、さくらちゃんは戦隊戦をしなくていいから。」
「くるわよ! 変身するわよ! 超異世界チェンジ!」
可愛い女子高生が変身していく。
「天使の輪っかに純白い羽! ホワイトファンタジー! 美歌恵流!」
元々大天使の美歌恵流は佐藤のカンペに抵抗なくスラスラと恥ずかしいセリフとダンスと決めポーズができる。
「漆黒のボディに黒龍の翼! ブラックファンタジー! 刃覇夢徒!」
元々最強の竜の刃覇夢徒はシャイなので抵抗があるが、地球の平和を守るために覚悟を決めた。
「可愛い猫耳に矢印尻尾! ダークファンタジー! 瑠詩富亜! わ~い! 決まった!」
元々大悪魔の瑠詩富亜は極悪な悪魔ではなく、可愛い子悪魔的な悪魔にしておいて良かった。
「牛やカバと呼ばないで! 牛乳もカレーも大好き! イエローファンタジー! 辺陽藻栖!」
元々最強の獣の辺陽藻栖は戦隊シリーズに1人はいる食べ物担当。
「普段は病弱! 水のある所では最強! 決して兵長と呼ばないで! ブルーファンタジー! 璃羽威亜紗!」
元々最強の生物の璃羽威亜紗は近くに水がある所では強かった。
「5人合わせて、異世界戦隊! ファンタジー!」
個人個人の紹介を終えて5人は決めポーズを決める。若干、刃覇夢徒だけは恥ずかしそうだった。
「異世界戦隊だと!? ふざけるな!?」
海と毒の女神ティアマトは異世界戦隊ファンタジーに呆れて怒る。
「異世界ファンタジーボンバー!」
聖なる光と竜の炎と闇の光と獣の突進力と海竜の竜巻を1つに合わせて放つ大技である。
「ギャア!?」
ティアマトは異世界ファンタジーボンバーを食らって倒される。
「地球の平和は私たちが守る。」
背景でティアマトが大爆発を起こす中、決めポーズを5人は決める。
「わ~い! 勝った! 勝った!」
「私たちはやればできる子よ!」
「・・・は、恥ずかしい。」
「帰りにチキン食べてく?」
「ゴホゴホ。水・・・水を下さい。」
異世界戦隊の隊員たちは喜んだ。
「しまった!? ティアマトがやられてしまった!?」
愛美露出手は海と毒の女神ティアマトのスカウトに失敗したかに見えた。
「こうなったら巨大化メイク奥義! 死に化粧!」
愛美露出手は倒されたティアマトに化粧をする。
「復活!」
その時、倒させたはずのティアマトが巨大化して現れた。
「下からパンツ丸見えですけど。」
真下にいる隊員はベストポジションにいた。
「海と毒の女神に歯向かったことを思い知らせてやる!」
巨大化した海と毒の女神ティアマトが異世界戦隊に襲い掛かる。
「ちょっと待った!」
その時、ちょっと待ったコールを言いながら、謎のロボットが現れる。
「なんだ!? カラスだ!? ヘリコプターだ!?」
ティアマトは驚いた。
「超合金デラックス! 佐藤さくらロボ! 参上!」
空を飛んできたのはロボット化した佐藤さくらだった。
「佐藤さん!」
「佐藤!」
「佐藤先輩!」
「さくらちゃん!」
「佐藤さくら!」
異世界戦隊は目の前の超合金デラックス! 佐藤さくらロボの登場を頼もしく頼りにしている。
「くらえ! 佐藤さくらパンチ!」
佐藤さくらロボは地球の平和を守る必殺のパンチを繰り出す。
「ギャア!?」
海と毒の女神ティアマトはパンチを食らって、どこかへ吹きとばされた。
「地球の平和は私たちが守る! ワッハッハー!」
喋れる笑える、そして強い。今やちびっ子のアイドル、超人気の超合金デラックス! 佐藤さくらロボである。そして緞帳が降りてきて終わる。
「パチパチパチパチ!」
鳴り止まない拍手に包まれ幕を閉じる。
「覚えていなさい! 帰るわよ! 女神たち!」
「はい! 愛美露出手お姉さま!」
愛美露出手たち女神ンジャーは学校の校庭から去って行った。
「地球の平和は私たちが守る!」
正義のヒーロー異世界戦隊ファンタジーは強かった。
学校の校庭の上空。
「リーダー、我々の出番はまだですか?」
元々は最強の鳥ジズは可愛い女子高生の慈豆になったのだが、知名度と存在感の薄さから出番が中々やって来なかった。
「待って! もうすぐよ! もうすぐ出番がやってくる・・・はず。」
慈豆は自前で雀、カラス、ハト、フクロウで地球防衛隊トリンジャーを結成した。しかしリーダーの慈豆の影の薄さから上空待機が続くのだった。
「お米が食べたい。」
雀がお腹をすかしている。
「ゴミでも漁ろうぜ。」
カラスが食べ物を探そうと言う。
「ポッポー、ポッポー。」
ハトがただ鳴いている。
「zzz。」
フクロウは上空でも眠っていた。
「私が悪い訳じゃないもん!? こうなったら地球防衛隊の最新科学力で自分自身を改造して、最強に目立つ鳥になってやる!」
慈豆の心の声は青空に響いた。この悔し涙を流し耐えた日々が長ければ長いほど意志が強くなる。
地球防衛隊の本部。
「タヌポンジャーとアニマルンジャーは解散する!」
ハゲタヌ隊長は佐藤さくらのいる異世界戦隊ファンタジーにも、愛美露出手率いる女神ンジャーにも敵わないと悟り自分の所属する正義のヒーロー戦隊を解散することにした。
「みんな! 今までありがとう!」
ハゲタヌ隊長はタヌキ4匹と動物4匹に感謝の気持ちを込めてお礼を言い頭を深々と下げる。
「隊長!? ハゲタヌ隊長!?」
隊員のタヌキや動物たちが戦隊の解散を涙を流しながら悲しむ。
「そして、これからもよろしく!」
「はあ!?」
ハゲタヌ隊長が奇妙なことをいうので隊員たちは不意をつかれる。
「タヌポンジャーとアニマルンジャーは合併して、これからは9人の戦隊ヒーロー、ハゲタヌンジャーとして活躍してもらう!」
ハゲタヌ隊長は奥の手として戦隊と戦隊を合併させて1つの戦隊に統合するというのだった。
「誰が従うか!」
「私たちが消えるとしたら、おまえのせいだ!」
「このハゲー! たぬきー!」
タヌキ4匹と動物4匹が地球防衛隊のハゲタヌ隊長に襲い掛かる。
「ギャー! やめろ! 助けて! 許して!」
ハゲタヌ隊長はボコボコにされた。こうしてタヌポンジャーとアニマルンジャーは解散されることになった。
学校の校庭の上空。
「ああなるぐらいなら出番が無い方がいいかな。ハゲタヌ隊長、安らかに眠ってください。」
上空で出番待ちをしている最強の鳥ジズが可愛い女子高生になった慈豆はハゲタヌ隊長に静かに手を合わせるのだった。
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。