第5話 部留鎖偉湯
歌劇団部の部員は研修にスーパー銭湯にやって来た。
「ここが憧れの部留鎖偉湯!?」
佐藤さくらは演劇人の憧れである部留鎖偉湯にたどり着いた。
「あの名作、部留鎖偉湯の風呂のロケ地なのね!? うおおおお!?」
佐藤は鼻血が出そうなほど興奮していた。演劇界では呂美男と樹理絵に並ぶ名作、部留鎖偉湯の風呂である。
「佐藤さん、静かに静かにして下さい。恥ずかしいでしょ!?」
佐藤を佐藤さんと呼ぶ元大天使ミカエルが女子高生になったのが美歌恵流である。
「佐藤、黙れ。」
佐藤を佐藤と呼ぶ元最強の竜バハムートが女子高生になったのが刃覇夢徒である。
「佐藤先輩はいつも元気ですね~。」
佐藤を佐藤先輩と呼ぶのが元大悪魔のルシファーが女子高生になったのが瑠詩富亜である。
「さくらちゃん、かわいい!」
佐藤をさくらちゃんと呼ぶのが元最強の獣ベヒモスが女子高生になったのが辺陽藻栖である。
「佐藤さくらは健康的ですね、ゴホゴホ。」
佐藤を佐藤さくらとフルネームで呼ぶのが元最強の生物リヴァイアサンが女子高生になったのが璃羽威亜紗である。
「いざ! 部留鎖偉湯へ!」
歌劇団部の6人はスーパー銭湯の部留鎖偉湯に乗り込んでいく。
そして女湯の更衣室に入り、今回は裸にタオル1枚ではなく、特別に水着に着替える。ちなみに思春期のガールズトーク的な会話は18禁規制を恐れ、泣きながらカットである。
「さくらは俺が守る!」
スーパー銭湯に鈴木も来ていた。佐藤の居る所に鈴木あり。まさにストーカーであった。
「大人1200円!? 高い!?」
鈴木は佐藤を守るために渋々入浴料を払うのであった。
「うおおおお! でっかいお風呂!」
佐藤は純粋にスーパー銭湯を楽しんでいる。
「わ~い! お風呂! お風呂!」
瑠詩富亜もイベントを楽しむタイプだった。
「危ない!? 走ると滑って転ぶぞ!?」
美歌恵流はやはり天使から抜けれなかった。
「大きなお風呂はいいな。」
辺陽藻栖は気楽な性格だった。
「はしゃぐな。うるさい。」
刃覇夢徒は口数が少なかった。
「ゴホゴホ。」
璃羽威亜紗は相変わらずの病弱だった。
「ち、力がみなぎってくる!?」
しかし温泉に浸かると病弱な体質から息を吹き返す。
「キャハハハハハハ!!!」
スーパー銭湯でクロール、バタフライで元気に泳ぎ出す。
「璃羽威すごい!?」
佐藤は璃羽威亜紗の病気からの回復を喜ぶ。
「本当に同一人物か!?」
美歌恵流は璃羽威亜紗の全快ぶりに驚く。
「わ~い! 流れるスーパー銭湯!」
瑠詩富亜は璃羽威亜紗が作り出す海流に身を任せ流されて遊んでいた。
「本当だ! 楽しいね!」
辺陽藻栖も流されて楽しんでいた。
「こいつらと仲間と思われるのが嫌だ。」
刃覇夢徒は芝居にしか興味がなかった。
「海面に竜巻を起こします! それ! 次は嵐だ! それ!」
璃羽威亜紗スーパー銭湯の気候までも自由に操って調子にのっていた。
「歌劇団部! 全員集合!」
1年がはしゃぎまくりスーパー銭湯から追い出されようとした時、夜露死苦部長が颯爽と現れる。
「キャ! 夜露死苦部長! カッコイイ!」
佐藤を始め1年生は3年の夜露死苦部長の大ファンである。そして部活動である限り部長の命令は絶対であった。
その頃、スーパー銭湯、部留鎖偉湯の上空に不穏な影が・・・。
「あああ!? どうしよう!? どうしよう!? どうして私は存在感がないんだ!?」
上空に最強の鳥ジズが大空を羽ばたいていた。
再び女湯に戻る。
「夜露死苦部長! 質問があります!」
佐藤は夜露死苦部長に聞きたいことがあった。
「なんだ? 佐藤。」
夜露死苦部長も快く質問を聞いてくれる。
「私たちは歌劇団部ですが、なに歌劇団部なんですか!?」
佐藤はそもそも歌劇団部の名前を知らなかった。そういえば高校の名前も決まっていなかった。
「そうよね。私も知らないわ? 宝塚、竹ノ塚・・・次は大塚? 大塚歌劇団になるの!?」
美歌恵流は勝手な想像をする。
「行くの面倒臭いから却下。」
刃覇夢徒は大塚歌劇団を否定する。
「地獄塚とかどうですか~? 悪魔たちが喜びますよ!」
瑠詩富亜は新たな塚を作ろうとする。
「アニマル歌劇団でいいんじゃないかな?」
最強の獣の辺陽藻栖は動物園化を望んだ。
「深海魚歌劇団にしましょう! ホイ! ホイ!」
スーパー銭湯での璃羽威亜紗は病弱ではなく、水芸ができるほど元気だった。
「それでは発表します! 歌劇団名は・・・渋谷塚歌劇団だ!」
夜露死苦部長が遂に歌劇団名を発表した。その名も渋谷塚歌劇団。ただ単に渋谷に塚を付けただけだった。そして自動的に佐藤の通う高校の名前も渋谷塚高校に決まった。
「渋谷塚歌劇団! キャ! カッコイイ! わ~い!」
佐藤たちは歌劇団名が決まって喜んだ。みんなで騒げば盛り上がる絵を描きやす学園物語である。
その頃、男湯では・・・。
「なぜ、おまえがいる?」
男湯に浸かっている鈴木。
「フッ、ぬいぐるみは入浴料はタダなのだ。」
鈴木の横でハゲタヌ隊長も温泉に浸かっていた。
「クソッ!? 入浴料を払え! このハゲー!」
鈴木はハゲタヌ隊長を片手で掴み湯船から持ち上げる。
「プハーッ。」
タヌキのぬいぐるみのハゲタヌ隊長の体から吸い込んでいた温泉の湯が大量に流れる。
「分かった、鈴木隊員。地球防衛隊の隊長として責任を取ろう。」
ハゲタヌ隊長は何かを潔く覚悟したよう少しシリアスな展開だった。
「た、隊長!?」
鈴木隊員もハゲタヌ隊長の反省に感銘を受けた。
「私は自分の罪を認めよう! 罰として女湯に投げ込んでくれ!」
ハゲタヌ隊長は元は男だが今は見た目はタヌキのぬいぐるみなので、女湯に入っても痴漢とは言われないのだった。
「・・・だ、誰が投げるか!?」
鈴木は期待を裏切られた分だけ怒りも割り増しだった。
「ゲプッ!? 溺れる!?」
ハゲタヌ隊長は鈴木隊員に湯船に浸からされ呼吸ができずにジタバタもがき苦しんでいた。
「さくらは入浴シーンは俺が守る!」
鈴木は地球防衛隊の隊員としての地球の平和を守ることより、大好きな佐藤さくらを守ることを優先するのだった。
女湯。
「夜露死苦部長! せっかくスーパー銭湯、部留鎖偉湯に来たんですから、お芝居をやりませんか?」
佐藤は歌劇団部の部員として、もっともなことを奇跡的に言った。
「そうだな。ではせっかくスーパー銭湯に来たんだ。名作、部留鎖偉湯の風呂の一場面をやろう!」
夜露死苦部長も歌劇団部の部長らしくノリノリだった。
「やった!」
佐藤たち歌劇団部の部員たちはスーパー銭湯で名作、部留鎖偉湯の風呂を演じれることを喜んだ。
「それでは私が餡奴隷をやろう。ヒロインの御酢狩は・・・佐藤にやってもらおう。」
夜露死苦部長は歌劇団部の部員の配役を決めていく。
「はい! がんばります!」
佐藤はヒロインを演じることにやる気が高まる。
「璃羽威亜紗には兵長の役をやってもらおう。」
夜露死苦部長は璃羽威亜紗の役を兵長に決めた。
「私が兵長!? それだけはダメです!? 兵長と呼ばないで下さい!?」
偶然だが璃羽威亜紗が兵長になると、璃羽威亜紗兵長・・・璃羽威兵長になってしまう。う~ん、ミラクル。
「それでは5分でセリフを覚えるように!」
「はい!」
歌劇団名が決まっての初めての芝居に渋谷塚歌劇団の部員たちは張り切っていた。
その頃、スーパー銭湯の上空。
「普通、スーパー銭湯の上空に巨大な鳥がいたら、地球防衛隊が地球の平和を守るためにやってくるわよね!? 地ロボはどうしてこないのよ!?」
最強の鳥ジズには存在感を消すステルス特性があるみたいだった。誰にも気づかれないので上空で待機するしかないのだった。
男湯。
「私は気づいた。見た目はタヌキのぬいぐるみなのだから、鈴木隊員の許可など取らずに女湯に堂々と入れるのだ! ワッハッハー!」
ハゲタヌ隊長は気づいてはいけないことに気づいてしまった。ハゲタヌ隊長は男湯を出て女湯を目指す。
「なに!?」
ハゲタヌ隊長は女湯の入り口の張り紙を見てしまった。
「ぬいぐるみ女湯の入浴禁止!?」
ぬいぐるみに盗撮カメラを忍ばせる犯罪者が多いらしい。
「そんな・・・。」
ハゲタヌ隊長はショックを受けて落ち込む。
「死にたいんですか? 隊長! どこに行こうとしているんです。」
悍ましい声で隊長を呼ぶ鈴木隊員が現れる。女湯に入ろうとしたハゲタヌ隊長を鈴木は怒っている。
「ヒイイイ!?」
ハゲタヌ隊長はビビって怯えている。
「さくらの入浴は俺が守る!」
鈴木隊員は女湯の入り口からハゲタヌ隊長を掴んで男湯に連れ戻していく。
女湯
「餡奴隷!? 餡奴隷!? どこだ!?」
主人公の御酢狩役を演じる佐藤。
「御酢狩! 俺はここだ!」
相手役の餡奴隷は夜露死苦部長が演じる。
「おお! 餡奴隷! 無事だったか! 良かった!」
餡奴隷の無事を御酢狩は心から喜ぶ。
「ここはどこだ? あそこに教会がある! 行ってみよう!」
餡奴隷は教会を見つける。2人は教会に向かう。
「汝は何時、今何時?」
教会には美歌恵流という変なシスターがいた。
「くらえ! 大天使の祝福を!」
美歌恵流は元大天使ミカエルらしく大々的に餡奴隷と御酢狩を祝福した。
「ありがとうございます。大天使さま。」
2人は教会を後にした。
「天使はなんでもお見通しです。」
大天使ミカエルは地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの可愛い女子高生になっても本来の大天使ミカエルの天使の祝福スキルは使えるという新想定である。
上空。
「うわあ!? なんだこの光は!? ああ私の卑しい心が浄化されそうだ。」
最強の鳥ジズは美歌恵流の放った大天使の祝福の光に癒されていた。
男湯。
「んん!? 俺は正義のヒーローのはずが、もう覗きの変態キャラクターのになってしまった・・・だったら今更女湯を除いても問題はないはず!? バレても変態は変態のままだ。」
鈴木は目をキランっと輝かせて自分が女湯を覗いても問題がないことに気づいてしまった。
女湯。
「危ない!? 敵兵が攻めてきたぞ!」
次に餡奴隷と御酢狩の前に敵が現れた想定である。
「ここは私に任せろ。」
刃覇夢徒が現れた。
「おお! 親衛隊長!」
刃覇夢徒の役は親衛隊長らしい。
「餡奴隷と御酢狩、ここは私に任せて先に進むんだ!」
敵は刃覇夢徒が引き受ける。
「ありがとう! 親衛隊長!」
餡奴隷と御酢狩は親衛隊長を残して先に向かう。
「2人の後は追わせない。漆黒の最強の竜バハムートの名において、おまえたちを焼き殺す。」
女子高生が本来の最強の竜バハムートの姿になり、スーパー銭湯で炎を吐きまくる。
「ガオ!」
最強の竜バハムートが地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの元の最強の竜バハムートに戻ることができるという新想定である。
上空。
「誰だ!? 炎を吐いた奴は!? 唐揚げになるだろう!? ・・・あ、違った。焼き鳥になるだろう!?」
最強の鳥ジズは1人ツッコミ、1人遊びができる優秀なキャラクターだった。
男湯。
「なに!? 既に変態キャラだから、女を覗いても大丈夫だと!?」
地球の平和を守る地球防衛隊のハゲタヌ隊長は鈴木隊員の発言に驚いていた。
「すいません!? 俺の考えが間違っていました!?」
アホなアイデアがハゲタヌ隊長にバレて謝る鈴木隊員。
「鈴木隊員!? ・・・ナイスアイデアだ! バッチグー!」
ハゲタヌ隊長も女湯を覗きたかった。
「コケー!?」
鈴木隊員は思わず転んだ。
女湯。
「おまえの目玉はもらった! わ~い!」
瑠詩富亜は魔女役として現れた。
「うわあ!? 目、目が!?」
餡奴隷は悪い魔女に目玉を取られてしまった。
「餡奴隷!? 大丈夫か!? 餡奴隷!?」
御酢狩は餡奴隷の心配をする。
「これで美味しい目玉焼きを作るんだ! わ~い!」
元々が大悪魔のルシファーなので、悪いことをするのが大好きだった。フライパンとガスコンロを出し目玉焼きを焼き始める。
「ジュワ!」
大悪魔のルシファーが地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの可愛い女子高生になっても本来の大悪魔のルシファーの悪魔のいたずらスキルは使えるという新想定である。
上空。
「クンクン。なんだかおいしそうな臭い。誰も迎えに来ないし、勝手に地上に降りちゃおうかな?」
最強の鳥ジズはお腹が空いていた。ちなみにおいしそうな臭いの正体は餡奴隷の目玉を瑠詩富亜が焼いている臭いである。
男湯。
「いいか! 鈴木隊員! これも地球の平和を守るためだ!」
地球防衛隊のハゲタヌ隊長は鈴木隊員に激を飛ばす。
「はい! ハゲタヌ隊長! 俺は命懸けでこの任務を成し遂げてみせます!」
鈴木隊員はやる気に満ち溢れていた。
「行くぞ! 女湯!」
「おお!」
地球防衛隊という悪の組織の誕生の瞬間である。
女湯。
「動物たち集まれ! 私の実力をみせてあげよう!」
辺陽藻栖の掛け声でスーパー銭湯に犬や猫などの動物が集まる。動物の中にはスライムや怪獣がいても特に問題はない。
「あなたはいったい!?」
御酢狩と餡奴隷は出会った動物使いの女の能力に驚く。
「私は最強の獣使いです。ウフフフ。そんなことよりも、あなたたち2人は革命軍を率いて歯素手委湯に行かなければいけません。」
歯素手委湯は敵の本拠地であった。御酢狩と餡奴隷は革命の同志である。
「行こう! 歯素手委湯!」
「おお!」
「ガオー!」
御酢狩は戦いに決着を着けるために、スーパー銭湯に現れた庶民役の大量の動物エキストラと共に戦うことを決心する。
「チュンチョン!」
その動物の中に上空を飛んでいた最強の鳥ジズも大きな雀として混じっていた。
最強の獣ベヒモスが地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの可愛い女子高生になっても最強の獣として、全ての動物と獣を従えることができるという新想定である。
その頃、女湯の入り口前。
「鈴木隊員、このミッションは地球の平和を守るためだ。私たちが失敗すれば、そのまま地球の滅亡の危機に繋がってしまうかもしれない・・・。」
地球防衛隊のハゲタヌ隊長がシリアスに言う。
「何を言ってるんですか!? 地球の平和を守るために俺たち地球防衛隊はいるんです! そのために命を落とすのなら本望です!」
鈴木隊員も命懸けでミッションを成功させるつもりだ。
「行くぞ! 女湯!」
「おお!」
地球防衛隊のハゲタヌ隊長と鈴木隊員は燃えていた。
女湯。
「う、う、う、う・・・。」
餡奴隷が敵の銃に撃たれて地面に崩れ落ちた。
「餡奴隷!? 餡奴隷!? 餡奴隷!!!」
御酢狩は餡奴隷を心配して駆け付ける。
「生きててよかった・・・。」
そう言い残すとバタっと餡奴隷は息を引き取った。
「餡奴隷!? 死ぬな!? 目を開けてくれ!? 餡奴隷!?」
愛する餡奴隷の死を悲しむ御酢狩は革命を成功させる決心をする。
「いでよ! リヴァイアサン!」
御酢狩は怒り狂い最強の生物リヴァイアサンを召喚する。
「どうも、璃羽威亜紗です。スーパー銭湯で津波を起こします!」
スーパー銭湯のお湯が璃羽威亜紗の命令で高い津波を起こす。
「地球防衛隊だ!」
その時、女湯にハゲタヌ隊長と鈴木隊員が現れる。
「なんだ!? あの巨大な鳥は!? とりあえず撃ってやる!」
鈴木隊員が最強の鳥ジズに拳銃を発砲した。
「ズキューン!?」
最強の鳥ジズは可愛い女子高生の姿になった。
「さくらは俺が守る。」
女湯に堂々と乗り込んだ悪徳地球防衛隊の鈴木隊員であった。
「え?」
ハゲタヌ隊長と鈴木隊員の視界が暗くなる。上空を見上げると高い波が津波のように地球防衛隊に襲いかかってくる。
「ギャア!?」
女湯を覗きに来た悪の地球防衛隊は流されて女湯の外に追い出されていった。
「歯素手委湯を落としたぞ! 革命は成功だ! やったぞ! 餡奴隷!」
御酢狩は革命を成功させるのだった。
「バキューン!」
その時、流れ弾が御酢狩の体を貫通する。
「こ、こ、これで、餡奴隷の妻になれる・・・。」
バタっと御酢狩は息を引き取った。
最強の生物リヴァイアサンが地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの可愛い女子高生になっても本来の最強の生物リヴァイアサンのスキル津波を起こし、召喚して呼び出すことができるという新想定である。
こうして名作、部留鎖偉湯の風呂は終わるのであった。
もちろん地球防衛隊の女湯を覗くという野望も朽ち果てた。
スーパー銭湯、部留鎖偉湯から渋谷塚歌劇団の部員たちが出てきた。
「温泉気持ちよかった!」
「また来ようね!」
佐藤たち部員はスーパー銭湯を満喫した。
「やっぱり部留鎖偉湯の風呂は名作だな!」
「あれ? 部留鎖偉湯の風呂に炎や津波に動物って登場したかしら?」
もちろん渋谷塚歌劇団の入浴した後のスーパー銭湯、部留鎖偉湯は跡形もなく崩れ去っている。
廃墟の女湯周辺。
「あは・・・あは・・・恐るべき女湯・・・。」
地球防衛隊のハゲタヌ隊長は命懸けで地球の平和を守った。
「さ・・・さ・・・さくらは俺が守る・・・。」
鈴木隊員も虫の息だった。
「だ・・・だ・・・誰か助けて・・・。」
最強の鳥ジズは瓦礫の下で苦しんでいたが誰も助けてくれない。
最強の鳥ジズが地球防衛隊の鈴木隊員の佐藤さくら好き弾丸の性で、演劇好きの可愛い女子高生になってしまった。そこからの可愛い女子高生になっても本来の最強の鳥ジズのスキル存在感が薄いという呪われたスキルが残っている新想定である。
スーパー銭湯、部留鎖偉湯の入り口。
「さあ! みんな! 帰ろうか!」
「はい!」
夜露死苦部長の掛け声で渋谷塚歌劇団の部員たちは帰ろうとした。
「ゴ!!!」
その時だった。空は暗黒の闇に包まれ地球は黒い雲に覆われ、黒い雲の隙間から神々しい光に照らされながら1人の人間が舞い降りてくる。
「なんだ!?」
渋谷塚歌劇団の部員たちは、まるでお芝居の世界を見ているような光景に目を奪われていた。
「私は愛と美の女神アプロディーテー。」
空から降って来た綺麗なお姉さんは愛と美の女神アプロディーテーだった。悪役を神にしようと考えたが面白くないので、敵は女神オンリーにすることにした。
「キャ! きれい!」
「わ~い! すてき~!」
「ああ! 女神様!」
渋谷塚歌劇団の部員たちは単純なので綺麗な女神を一目で好きになった。
「おまえたちはスーパー銭湯、部留鎖偉湯を破壊した罪で女神の裁きを下す。美しくない者たちは浄化してくれる!」
なんと女神アプロディーテーは渋谷塚歌劇団の部員たちを抹殺しに来たのだった。
「はあ!? これはもしかして私たちは危ないのでは!?」
佐藤はやっと目の前の綺麗なお姉さんは危険なのではと現実を理解した。
「佐藤さん!? やっとですか!?」
美歌恵流は佐藤に呆れる。
「ゴゴゴゴゴ!」
その時だった、地球のピンチに地球防衛隊のロボットの地ロボが空を飛んでやって来た。
「がんばって! 地ロボ! レッゴー! 地ロボ!」
佐藤の完璧な一人ラインダンスだった。
「地ロボ!!!」
今まで登場しても一瞬で倒されてきた地ロボは可愛い女子高生の応援に機嫌を良くし張り切っていた。
「愛と美の女神アプロディーテーの愛と美を受けてみよ!」
アプロディーテーは愛という字と美という字をエネルギー破のように地ロボに投げつける。
「ギャア!?」
地ロボはアプロディーテーの攻撃で一瞬で破壊されてしまった。
「不細工は罪よ。」
愛と美の女神アプロディーテーは不細工なロボットも許さなかった。
「うわあ!? やっぱり地ロボは負けた!?」
「ど、どうする!? コマンド!?」
渋谷塚歌劇団の部員たちは目の前の女神アプロディーテーにあたふたしていた。
「私たちで倒さない?」
その時、佐藤さくらは言ってしまった。
「え? えー!?」
渋谷塚歌劇団の部員たちは佐藤の発案に驚いた。
「地球防衛隊がだらしないなら、私たちで女神を倒せばいいのよ!」
今、佐藤にお芝居のネ申が降臨する。
「グッドアイデアだ! 私が脚本・演出を担当しよう!」
夜露死苦部長もノリノリだった。
「私は元々大天使。地球の平和を守るなんて朝飯前ですわ!」
美歌恵流は忘れていた天使の血が騒いだ。
「愛と美の女神? フッ、最強の竜である私に敵はいない。」
刃覇夢徒は邪魔する者は女神でも許さない。
「私たちが地球防衛隊になるんですね!? わ~い!」
瑠詩富亜は悪魔なのに地球を守るという矛盾に興奮していた。
「報酬はコーヒー牛乳がいいな。」
辺陽藻栖は女神は眼中になく、入浴後の一杯をご所望だった。
「水のある所で私は無敵!」
璃羽威亜紗はスーパー銭湯の側では最強だった。
「なんだ? 人間の女子高生の分際で、女神である私に歯向かうと言うのか!?」
愛と美の女神アプロディーテーは目の前の女子高生たちを不思議に思った。
「んん? 部長!? 私の出番はないんですか!?」
佐藤は出遅れて手足をジタバタさせてる。
「できた! 脚本が! 佐藤! おまえはカンペ係だ! これを持て!」
夜露死苦部長がカンペにセリフを書いていき、それを佐藤に持たせる。
「ええ!?」
佐藤はカンペ係に決まった。
「愛と美の女神だろうが、地球の平和は私たちが守る!」
どうやらリーダーは美歌恵流で元々が大天使なので臭いセリフも抵抗なく言える。
「おまえたち、ただの女子高生じゃないな。いったい何者だ!?」
アプロディーテーは目の前の女子高生に違和感を感じた。
「私たちは地球の平和を守る! 異世界戦隊! ファンタジー!」
美歌恵流のセリフに合わせ5人が決めボーズを決める。即席な演劇であるが、ここに正義のヒーロー異世界戦隊ファンタジーが結成された。
「佐藤! 次のカンペだ!」
「はい!? 部長!?」
総監督の夜露死苦部長がカンペを佐藤に渡していく。佐藤はカンペをメンバーに見せていく。
「天使の輪っかに純白い羽! ホワイトファンタジー! 美歌恵流!」
元々大天使の美歌恵流は佐藤のカンペに抵抗なくスラスラと恥ずかしいセリフとダンスと決めポーズができる。
「これ・・・私がやるのか!? ・・・漆黒のボディに黒龍の翼! ブラックファンタジー! 刃覇夢徒!」
元々最強の竜の刃覇夢徒はシャイなので抵抗があるが、地球の平和を守るために覚悟を決めた。
「可愛い猫耳に矢印尻尾! ダークファンタジー! 瑠詩富亜! わ~い! 決まった!」
元々大悪魔の瑠詩富亜は極悪な悪魔ではなく、可愛い子悪魔的な悪魔にしておいて良かった。
「牛やカバと呼ばないで! 牛乳もカレーも大好き! イエローファンタジー! 辺陽藻栖!」
元々最強の獣の辺陽藻栖は戦隊シリーズに1人はいる食べ物担当。
「普段は病弱! 水のある所では最強! 兵長と呼ばないで! ブルーファンタジー! 璃羽威亜紗!」
元々最強の生物の璃羽威亜紗はスーパー銭湯であっても近くに水がある所では強かった。
「異世界戦隊! ファンタジー!」
個人個人の紹介を終えて5人は決めポーズを決める。若干、刃覇夢徒だけは恥ずかしそうだった。
「異世界戦隊だと!? ふざけるな!?」
愛と美の女神アプロディーテーは異世界戦隊ファンタジーに呆れて怒る。
「悪いが尺が無いので倒させてもらう! 異世界ファンタジーボンバー!」
聖なる光と竜の炎と闇の光と獣の突進力と海竜の竜巻を1つに合わせて放つ大技である。
「ギャア!?」
愛と美の女神アプロディーテーは異世界ファンタジーボンバーを食らって倒される。
「地球の平和は私たちが守る。」
背景で愛と美の女神アプロディーテーが大爆発を起こす中、決めポーズを5人は決める。
「わ~い! 勝った! 勝った!」
「私たちはやればできる子よ!」
「・・・は、恥ずかしい。」
「帰りにラーメン食べてく?」
「ゴホゴホ。水・・・水を下さい。」
異世界戦隊の隊員たちは喜んだ。
「喜ぶのはまだ早い! ひねりつぶしてくれるわ!」
その時、倒させたはずの愛と美の女神アプロディーテーが巨大化して現れた。
「下からパンツ丸見えですけど。」
真下にいる隊員はベストポジションにいた。
「部長!? どうするんですか!?」
「仕方がない・・・こうなったら・・・。」
予想外の展開に脚本と演出を手掛ける総監督の夜露死苦部長も頭を抱えていた。
「愛と美の女神に歯向かったことを思い知らせてやる!」
巨大化した愛と美の女神アプロディーテーが異世界戦隊に襲い掛かる。
「ちょっと待った!」
その時、ちょっと待ったコールを言いながら、謎のロボットが現れる。
「なんだ!?」
アプロディーテーも異世界戦隊も全員が驚いた。
「超合金デラックス! 佐藤さくらロボ! 参上!」
これが夜露死苦部長の奥の手だった。変身方法は未定ながらも空を飛んできたのはロボット化した佐藤さくらだった。
「佐藤さん!?」
「佐藤!?」
「佐藤先輩!?」
「さくらちゃん!?」
「佐藤さくら!?」
異世界戦隊は目の前のロボの登場に驚きもしたが、美味しい所を全て持っていかれたと思った。
「くらえ! 佐藤さくらパンチ!」
佐藤さくらロボは地球の平和を守る必殺のパンチを繰り出す。
「ギャア!?」
愛と美の女神アプロディーテーはパンチを食らって、どこかへ吹きとばされた。
「地球の平和は私たちが守る! ワッハッハー!」
喋れる笑える、そして強い。フィギュア業界が待ちに待っていた新しいフィギュア。それが超人気ヒロインがロボになった姿、佐藤さくらロボである。
女湯の周辺。
「・・・だ・・・だ・・・誰か助けて・・・。」
本家の地球防衛隊の鈴木隊員、ハゲタヌ隊長、最強の鳥ジズはまだ瓦礫の下にいるのだった。
つづく。
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