アクセルとブレーキ

2017年10月12日木曜日


「アクセルかブレーキか、しかないもんね。」

人事の方は私をそう表現した。

自分でもそう思うし、今までもずっと言われてきた。

「する」か「しない」か、その両極端でしかいられないのが、私である。

「1」か「100」か。「オン」か「オフ」か。「アクセル」か「ブレーキ」か。


困ったことに、私は「アクセル」を踏み始めると、制御不能になってしまう。

走って走って、壊れるまで走り続ける。再起不能になって、やっと「ブレーキ」が効くのだ。

今までも、何度も何度も「再起不能」になってきた。

「無理しないように心掛けて」と、何度も言われてきた。

無理していることに気付けないのだ。

私の最大の欠点だ。


猫との生活を始めて一週間が経とうとしている。

これまでにわかったことは、私も猫も同じくらいアクセルのコントロールが下手くそだということだ。

猫は、一週間前家に来てから家の中を走り回り続け、風邪をひいてしまった。

遊ぶ「アクセル」を踏み続けてしまったのだろう。


「ペットは飼い主に似る」なんて話を聞く。

「飼い主がペットに似る」ことはあるのだろうか。

猫も私もお互い似ないように。

ゆっくり「アクセル」を踏む術を学ばなきゃ。

注射を打って数時間で部屋を走り回り始めた猫を見て思った。

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