冷える
2017年10月6日土曜日
ここ数日で、気温がぐっと下がった。
「涼しい」と「暑い」を繰り返していた日々は、「寒い」日々に変わった。
寒くなると寂しくなるのは、多くの人がそうでないだろうか。
休職し始めてから昼間一人でいることが多くなった私は、この「寒い」ことによる効果をひしひしと感じる。
「寒い」という気温の変化に起因されて、過去の思い出なんかも思い起こされて、どんどん寂しく、切なくなってくる。
一年前のこの頃は何をしていたか、なんて考えると、その寂しさはどんどん深まっていくばかりだ。
一年前から何かを失ったわけでもないのに、「懐かしい」という心地が、私をどんどん寂しく、切なくさせてくる。
一年前、私はまだ大学生だった。
就活も終わり授業も殆ど無く、ただただアルバイトと趣味の吹奏楽の練習に明け暮れる、フリーターの様な生活をしていた。
何もしなくても衣類は洗濯され、ごはんが用意され、寝床も用意されている。家賃を払う必要も無い。
呑気に実家で暮らしながら、好きなことをしていた。
あれからもう一年も経ったのだ。
今の私は、彼氏と同じ家で暮らし、水道代を払い、掃除も洗濯もして、復職にむけたリハビリ生活を続けている。
仕事に戻れば、私は、自分が生きる上でかかるお金を自分で働いて稼ぐ。
会社という名の「社会」を気にして生活する。
おまけに、今我が家には子猫がいる。
私は彼女を養うことも考えなければならない。
自分を養うことの責任からも逃れ、何の責任も感じずに好き勝手生きていたあの頃には、もう戻れないのだ。
あの頃の若さを、私はもう取り戻せない。
あの若さを失った「寂しさ」を、この「寒さ」は思い出させてくるのだろうか。
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