第4話入院生活~退院

家に入る、リビングに娘2人居る、いつもと同じと云うかリアクションは薄い、一緒にテレビを観てると病室ではあまりテレビを見てなかったせいか何かスギちゃんとかいう人がよく出てる、えらく人気があるみたいだけど全然知らない…倒れる前まではテレビに出てなかったと思うけど…1ヶ月間の空白でかるいウラシマ状態、夕食を摂る、病院の量になれたせいか倒れてからすっかり少食なってる、家中うろうろし病院からずっと地に足が着かない感じの変わらない浮遊感、風呂に入ったかどうかは覚えてない、明朝次女の運動会へ小学校への道中、近所の人達が声をかけてくれる、やっぱ大変な騒ぎじゃったんじゃなぁ…すみませんご飯とかも頂いたそうでご心配頂き有難う御座いました、。カミさんからビデオカメラを渡され次女の姿を懸命に追うがついていけず見失う全然駄目…情けない。ワシ等を見つけたカミさんの友達にも心配かけたようですみません、有難う御座います。ぼんやりしてお礼もきちんと言えなかったように思うすみません、夕方には病院に戻る。入院中にお見舞に会社の同僚達や友人達(カミさんが連絡したんじゃな…)得意先の先生方まで来て下さり本当に有難う御座いました。また見舞金や手紙を頂いた先生方有難う御座いました。脳外科受診する、また何月何日か聞かれるが前にも聞かれ気にはしてたがまた答えること出来なかった、100から7づつ引いていってと言われ何でこんなに繰り下がるんばっかりなんなと思いながら多分違っとるんじゃろうなと答える、いつ撮ったか覚えてないけどレントゲン?CT?写真診て

「やっぱり脳が萎縮しとるけいずれ認知症になるよ」と言われた、そうなんじゃって思うだけ別にショックはない、やはり考えが及んでない。次に眼科を受診し視野検査してもらったが先生があまり感じよくなかったので左側の視野が欠けてることを聞いたことくらいしか覚えてない。脳外科の先生に認知症になると言われたが、誰が言ったのか、ワシが勝手に思ったのか分からないが

「認知症は楽に死んでいくための準備じゃけ、何も分からんようになるんじゃけ」と言われ何かストンと納得でき楽になり不安や恐怖心は無くなった。けど家族は大変だということにあとで気付く(考えが及んでないなぁ)いつ気付いたんか左胸の絆創膏が取れて5cm弱の手術痕と陰部左側辺りに10cm弱の手術痕が有りそれの影響か左足薬指と中指に若干の痺れがある、それと後頭部に指に引っ掛かりがあることに気付きカリカリ掻いてたら剥げて見たら瘡蓋に髪の毛がゴッソリ一緒に抜け取れてて焦って戻したが付くわけがなく後で見たら1cmくらいハゲてた、何で瘡蓋になっとるんじゃろ?そういやオカンが

「あんたベッドの上でバタバタ暴れて転げ落ちたんじゃけ、また落ちたらいけんけ結ばれとったんよ。」って言うとったな…拘束されとった感覚があったのはこん時か?…最終週頃からリハビリ検査が始まる、担当の栗栖さんが病室に迎えに来てくれて色々なテストを6月初め頃まで受ける、

6月8日リハビリ検査結果を先生から高次脳機能障害と聞きそのまま退院する。

6月14日再び循環器内科に受診し近況報告と気になる事を言う。

「先生、今の状態は全然上出来なんじゃけど手術の影響か左足の薬指と中指に痺れがあるんですけど…」っていうと

「テニスボールくらいのチューブが入っとんじゃけ、」そのくらい我慢せぇか仕方ないみたいなこと言われた。それと救急で運ばれてからのことを時系列で教えてほしいと言うと

「何で入院しとるときに言わんのん、時間なんぼでもあったろう?」と言われる、だってその時はそんなこと思い付かんかったんじゃもん…胸のレントゲンを見る左胸ICDから2本のリード線が出て胸の中心に写るボヤけた心臓に円を描くように繋がってる(格好ええワシ、キャシャーンじゃん死なんなこれは…)と思った。先生にカミさんが見つけたリハビリ病院を紹介してほしいとお願いする。

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今日も目が覚めた有難う御座います。 でん太 @yappy

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