スケルトンだよエルバンさん
カクノさんの壮絶な最期を看取った僕は、数ヶ月後、再び上野駅のなんか薄暗くておしゃれな文房具屋さんを訪れていました。
前回買ったインクはエルバンのエメラルドチボー。濃い緑のインクに金の粒子が非常にスリザリンっぽい素敵なインクです。書き方によってはレッドフラッシュが出ることもあるそうですが、僕はあんまり見たことないです。
今回は、同じシリーズのカーマインを買いに訪れました。カーマイン。有り体に言って赤です。ぶっちゃけ僕はあれ鼻血色だと思います。きょうだいが幼少期、めっちゃ鼻血出す人だったので、鼻血色を見るとなんだか落ち着くんですよね。
目的のインクは問題なく見つかりました。
そして同時に僕は出会ったのです。インクと同じメーカー、エルバンのスケルトン万年筆に。
コンバーター内蔵型でお値段千円でした。当然鉄ペン。
めっちゃ安い。
しかもスケルトンなので、ラメ入りのインクが外から見えてよく映える。
この素晴らしい出会いに感謝して、僕は彼を一緒に連れ帰ったのでした。
ちなみに書き味ですが、ざっくり言って良くないです。
悪くはないです。でも良くはないです。普通よりちょっと下です。
まだ万年筆を一度も使ったことがない、という方にはおすすめできないです。
初めての万年筆は、お店で試し書きをして、自分にとって書き味が良いものを選んで欲しいと思います。最初だからこそ良いものを買ってください。
スケさんは、万年筆ライフに慣れてきた人がインクで遊びたい、という時にはおすすめです。
ここに至るまでウォタ子以外の万年筆をことごとく葬ってきた僕ですが、スケさんはまだご存命です。今は持ち歩き用のマーカーペン役を務めてくれています。
一時期危険な時期もあったのですが、持ち直してくれました。今はとっても元気元気。
やっぱり万年筆を持ち歩くなら、それ用のペンケースでないといけませんね。
カクノさんとスケさんとの出会いはいい経験になりました。
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