第35回 北鉄と路面電車の在り方を考える。

 前回の仙台市の問題点について指摘しました。

 今回は金沢市について説明して行きます。

 金沢市もかなり交通マナーが悪く、隣接する富山や福井に比べて悪く感じるのは鉄道路線の不足に尽きます。


 隣の福井では福井駅周辺で路面電車を整備し、えちぜん鉄道との乗り入れの強化など、かなり力を入れています。

 又、えちぜん鉄道は勝山永平寺かつやまえいへいじ線などがある為、場所によってはそれが地域の足に変わるのが特徴といえます。

 富山も車分担率が高いですが、富山地鉄や路面電車などの代替え手段がある為、そこまで問題にありません。

 ただ、富山や高岡近辺は鉄道乗車率を引き上げる必要があるといえるので北陸本線や高山本線など在来線の利便性を向上させる必要があります。

 しかし、金沢市では北陸鉄道は浅野川あさのがわ線と石川いしかわ線しかない上、特に石川線が金沢市街地に役立たない野町のまち駅が起終点となっている事は、やはり問題といえます。

 その場所の影響で利用者が使わなくなっており、600Vである事もやはり問題といえます。

 では、金沢市の交通事情を改善するにはどうすれば良いか考えてみましょう。

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 まず、北陸鉄道を金沢駅まで延伸させる事が先決です。

 勿論、通過する場所の多くは国道157号の地下を通る事は確定しているのでそのルートを使えば、片町かたまち香林坊こうりんぼう、『むさし』などは経由していくのは確定となります。

 そうなると、このルートを通過すれば利用者減少に悩む、石川線利用者を取り戻すきっかけとなります。

 更に浅野川線直通や高速化を進める為、直流1500Vまで昇圧し、石川線に限り、転換クロスシートを導入が望ましいと言えます。

 何故、石川線のみ転換クロスを導入する必要があるのか?

 それは、浅野川線は金沢市~内灘駅までの距離が短く短距離利用の比率が高いのに対し、石川線は距離が長く、金沢駅まで延伸するとかなり長距離になる事、雪と列車交換対策の為、半自動ドアが必要になります。

 これらを解決する事で石川線は大幅に近代化し、片町、香林坊、むさしなどを経由し鉄道だけで移動できる環境が整うでしょう。

 更に北陸本線の利用者を西金沢駅から香林坊、むさしなどを輸送する能力が強まる為、必要な路線といえます。

 同時にホーム20m対応にする事でJRとの乗り入れも容易になる為、西金沢駅で金沢市街地に行く列車と金沢駅に行く列車で上手く分けられます。

 こうする事で香林坊やむさしなどは鉄道移動で楽になるので、必然的に金沢市街地へのパークライドは楽になれると思います。

 路面電車も金沢駅の東西を通るように建設するようにすれば高架が上げられます。

 金沢駅の南北を通過するのは厳しいですが、北側のや南側の道路を上手く有効活用する事で路面電車の利便性が上げられるのでそれを元に石川県庁や金沢城まで結ぶ路面電車を作る事で駅西側地区から駅東地区を楽に移動できる構造になるので必然的に車に依存する必要がなくなります。

 つまり、大事なのは過度な車、自転車依存から公共交通機関への転換をする際には主要な公共施設、駅前繁華街などを上手く結ぶ必要性があります。

 それが都市部の鉄道転換への一歩であり、交通マナー向上に繋がります。

 故に金沢市の交通マナーは鉄道の利便性を上げる事で改善していくと思います。

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