第306話 伝説、怪奇な話しは夢物語ではなく、現実にあったのだ!(10)
だから亜紀ちゃんは、僕とのキス、接吻が終わると。
「もう、新太さんは」と、呟くのだよ。僕にね。何がもうと、不満があるのか知らないが。照れ恥ずかしそうに告げてくるから。
「あは、ごめんね。亜紀ちゃん」と。
「ワッ、ハッ、ハハハ」と、僕は笑って誤魔化してみたよ。亜紀ちゃんに対してね。でもさ、僕の人魚姫は、これ以上は不満を告げてはこないし。漏らしてこない。只一言。
「今回だけですよ。新太さん」、「ウフン」と、微笑。そのまましな垂れかかってきたから『ヨシヨシ』、『ポン、ポン』と、亜紀ちゃんの肩を撫で、軽く叩いて、幼子をあやすように労うと。
『見える!』ではないが。僕の身体中の新たな視線。それも? 殺気と呼ばれる視線を『感じる!』、『見える!』なのだよ。
だから僕の額や背、身体中から新たな冷や汗が湧き出て、垂れ始めるから。僕は、殺気を感じる方へと恐る恐る視線を変えると。
『あなた達は何をしているのですか?』と、でも言いたい顔、様子で、シルフィーヌが僕と亜紀ちゃんの仲の良い様子を仁王立ちしながら見る、ではなくて、睨みつけているのだ。
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