第303話 伝説、怪奇な話しは夢物語ではなく、現実にあったのだ!(7)
チラチラとシルフィーヌの方を横目で見ながら。するとさ、僕の人魚姫であり。ダインドォー家の筆頭奥方さまでもあるシルフィーヌの口から「はぁ」と、溜息が漏れ。終わればね。
「亜紀~?」と。
シルフィーヌの口から、僕の横にいる亜紀ちゃんを呼ぶ声が漏れる。
「……ん? 何ですか? 姫様」
「あの~、ですね、亜紀?」
「はい……」
「今回だけは、家のひとの給金なのですが~。せめてラフィーネとキヨミへとプレゼントする衣服、ドレスの代金だけは、貯蓄の中に残してやるか、お小遣いとして渡してやることはできませんか? 特にこの度は、この、古銭と呼ばれるお金の方もあるみたいですから。生活費の方は何とかなるのではないですか、亜紀?」と。
シルフィーヌは僕の脳内からの嘆願を受理してくれて。亜紀ちゃんへと僕の代わりに嘆願をしてくれたのだ。と、同時に亜紀ちゃんは、真横にいる僕のことを鋭い目。殺気のある目と瞳で睨みつけてきたのだ。
だから僕は直ぐに、亜紀ちゃんから目を反らし。俯くのだよ。自身の身体を震わせながらねぇ。
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