第291話 もう一人の人魚姫……(28)
まあ、こんな感じなのですよ。家の妹と、いうか、姫様はね。いい加減というか? こんな言葉、台詞で彼女……。
そう、家の姫様へと質問、問いかけてきた玉が納得をできる筈も無いのに。こんな単純、いい加減な台詞を。まあ、ぬけぬけと姫様だけは……。
まあ、こんな事を思い。私自身も玉に対して、どのように説明をすれば良いかと思案を始めだすと。
「そうか~。それで~。玉達は、亜紀さまと、お館さまを見たことがなかったのだ。ニャン」、『フムフム……』と。
玉の奴は何だか姫様の、このいい加減説明だけで納得をしてしまったよう。ようなので。『貴女、大丈夫~?』と、己の首を傾げながら問いかけたい衝動に駆れるのだが。
今の姫様と玉の言葉と台詞を聞き、私だけではなくて、皆が呆れ返ったようだから呆然、沈黙……。重々しい空気へと変化、変貌をしているから、これ以上はいらぬことを言わないようにしようと私は思いながら。
この場の重々しい雰囲気を元に返すべく己の口を開き話題を変えようとしたら。
「キヨミさん良かったですね……。ラフィーネさまと同じように行き遅れ……。一生子を産まぬまま、余生を過ごし、他界。冥府へと逝かずにすんで……」と。
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