第280話 もう一人の人魚姫……(17)
「別にみながビックリしようが、私(わたくし)の知ったことではありません。そんなことよりも? あなたは、妻の私(わたくし)のことがもう嫌になった。嫌いになった。だからもう用無し。大きな声を出す私(わたくし)の事がもう我慢ができないから嫌だと……。昨晩はあれほど、私(わたくし)にもっと大きな声を出せ。出せと、この髪を荒々しく引っ張りながら急かしていた癖に……。もう私(わたくし)の事が飽きたのですか、あなたはぁっ?」
「えぇっ、ぼ、僕は、べ、別にシルフィーヌのことを飽きたなんて思ってもいなし。愛しているよ……。でもさ、頼むから、シルフィーヌ……。他の人。他人がいる目の前で二人。夫婦だけの秘密を暴露しないでよ。お願いだから。僕は、大変に恥ずかしい。恥ずかしいよ。シルフィーヌ……」
「何がぁっ、恥ずかしいですかぁ、あなたはぁっ。昨晩は、さんざん、あれしろ。これしろ。あれをさせてと下知や嘆願をさんざん呟いていた癖に。急に何、しおらしくしているのですかぁ、あなたはぁっ?」
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