第271話 もう一人の人魚姫……(8)

 だから私は花に『貴方が~。貴方が、そんな様子~。様子ですから。私は怒っている。憤怒しているのですよ~』と、告げようとしたら。と、いうか? 告げてやるのだと思っていると。


「花の言う通り。言う通りですよ。ラフィーネ様……。私(わたくし)達の給金、給料はいつになったら頂けるのでしょうか……? もう私(わたくし)達、この場にいる者達は、この領地の領主。姫さまから長らく給金の方を頂いていない状態なのですから。せめて現金、金貨や銀貨、銅貨での支払いが無理。無理なようならば。せめて、物。物資、食べ物やお金になるような物を、現物支給として、そろそろ頂けませんか~? ラフィーネ様~? でないと? 私(わたくし)共も里の方から『いつになったら給金を貰えるのだ?』、『もしもこの先、給金を頂けないのならば、今の職場を辞めて、別の家、屋敷へと奉公、勤めをしたらどうなのだ?』と、告げられるばかりと。『早く何かしら、物資。食べ物を送ってくれ、お願いだ』と、催促の通知、手紙ばかりが里から、送られ、皆……。この場にいる者達は、皆困り果てているのですよ。ラフィーネ様……」と。


 メイド長のキヨミが、この場にいる者達の代表、代弁者として、上司の私へと不満を漏らす。告げてくるのだが。




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