第267話 もう一人の人魚姫……(4)

 そして今私と会話をしていた近衛隊の副長件メイド長であるキヨミ自身も、【清姫】と呼ばれる嫉妬に狂って物の怪、妖怪化した者の子孫になる蛇族の女性ですから『逃げた己の男』を見つけ追う事が得意! 優れている物の怪の女性ですから。城内への不審者、侵入者を見つけ捉え、駆除するのは大変に特異な物の怪達なので、城内警備件姫さまの御付き人件、メイドへとしている訳ですから。安易に家の姫様を不届き者が捕まえ、束縛。このお城から連れ去る事は不可能に近いのですよ。と、私自身が思案をする。続ければ、ふとある事を思い出したのです……。



 う~ん、実は? 我が家と、いうか? キョミと玉の給金が、ここ数か月未払い状態が続いていまして……。もしかすると? 姫様を警護する振りを二人はしていて……って。ああ、良く思案をすると二人ではなく三人……。三人でした。(笑)


 そう、実は、もう一人、犬科の妖怪、物の怪である送り犬の花がいた事を忘れていました。いましたね。(笑)

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