第265話 もう一人の人魚姫……(2)
ムスっとした顔の表情……。不満のある声色で。「そうなのですか?」と。
「ラフィーネ様は、この重大な時……。そう? 我が家、このお城の姫であるシルフィーヌ様がいない。いなくなった。行方不明……。そう、もしかすると? この城内へと、密かに忍び込んだ悪しき者達……。盗人、盗賊、強盗、人攫い達に強引に連れ去られた可能性が大! あるかもしれない大変な最中に。姫様の身の上を心配、危惧する訳でもなく。不謹慎なことを! 行為をする! と言う事はしない! しませんよね? ラフィーネ様?」と。
この人魚の領地、領内の近衛隊長でもある私の右腕であり。副長でもある彼女……。
そう、この城郭、要塞内のメイド長でもある蛇女のキヨミが、『ジロリ』、『ジト目』、『冷ややかな目』で、私を見詰めてくる。くるから。
「い、いや、キヨミ。キヨミ……。それは無い。それは無いから」と、私は自身の頭に手を当て、当てながら。「ワッ、ハハハ~」と笑い。誤魔化しながらキヨミに告げ説明をしたのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます