第263話 二人の人魚姫はお怒りのようです……(29)
僕のシルフィーヌはこんな感じの台詞を亜紀ちゃんへと告げ、説明をする。したのだ。亜紀ちゃんが僕のことを心から好きだ。愛している。嫁にしてもらわなければ困る。困るのだと言った感じ。様子だから安堵しているのだと。
う~ん、それでもさ? と、いうか? 亜紀ちゃんに対してライバル心と言うか? 後から僕の妻だと現れて、押しかけ女房的な感じに、シルフィーがなっているけれど。
それでも? このダインドー伯爵家の主、僕の筆頭妃、妻は自分なのだと主張をするように。僕のことを洋式人魚姫であるシルフィーヌは、己の傲慢、豊満、巨大な乳房の谷間に、僕の顔を強引に押し込みながらハグと匂い付け……。
そしてヨシヨシと優しく撫で労ってくれる。くれるからいいのだけれど。僕とシルフィーヌの仲慎ましい様子を凝視して嫉妬──。
そう僕の、もう一人の和製人魚が、いつ物の怪、妖怪化する。しないか? と、ハラハラ、ドキドキしながら奥さまに甘えた僕でね……と、いうか? 僕だったのだ。でっ、この後は? 話しの冒頭シーンの通りだ。僕の妻になること……。
それも? この日本の戸籍上の妻になることの許可をシルフィーヌ自身の口から「亜紀さん~。別にいいですよ~。構いませんよ~」と、許可をもらった亜紀ちゃんは、上機嫌で、本家の借金返済にあてる商品アイテムや雑貨、家電製品をシルフィーヌと共に仲良く選び、終えたと言うことで。
『よかった。よかった。大変によかった~』と、感無量となる僕だった。
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