第262話 二人の人魚姫はお怒りのようです……(28)
返してくれたから僕は大助かりだよ。『ホッ』としながら。自分自身の胸をなでおろしたのだ。
まあ、これで、亜紀ちゃんの次に、またシルフィーヌの怒り。雷を僕は食らい。己の喉元や耳を食い千切られなくてすみそうだと思っていると。
「亜紀さんも先程、家のひとから聞いた通りですよ。人魚の生娘、乙女の血は死んだ。他界した者をあの世から蘇らせる。蘇生させる力。能力がありますから。本来は一族の長……。今の長は私(わたくし)なので。私(わたくし)の許可なしでは、異性と交わる事。嫁にいく事も不可能なのですよ~。だから亜紀さんが家のひと。今後のダインドー家の主になるこのひとの事が好き。結婚をしたいと思っているから。今の長である私(わたくし)としては、本当に助かりました……。これが別の家、他種族、人間と交わりたい。妻になりたいと。亜紀さんが私(わたくし)へと告げる。申してくれば。さてさて、どうしようか? と、言う事になっていましたからね~」と。
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