第208話 人魚の姫さま、日本の近代魔法に驚愕? 歓喜? 感動?(15)

 と、なれば?


 私(わたくし)の選択……。


 そう、これから選択になるのですが。このまま家の主人と口論を続行、初の夫婦喧嘩という物を朝。夜明け迄続けていくか? 致し方がない。今回はこれまで。私(わたくし)自身も不貞腐れている様子と行為をやめて、家の御方様から。この異世界日本の奇妙な道具──。


 そう、魔法の道具らしい物の説明を楽しく聞き、問いながら。新婚初夜を楽しむか、どちらか二つの選択へとなってきたのですが。さてさて、どうする? どうしよう?



 私(わたくし)は俯きながら思案をする。続ける。


〈ギュッ〉


「(えっ? あれ? な、何?)」


 と、思わず。己の脳裏で思う私(わたくし)で御座いますよ。


 だって我が家の御方様。家のひとが、私(わたくし)の細くて華奢な腕の手首を力強く握って、だけではなく。自身の方へと強引に引く。引き寄せるのです。


 だから私(わたくし)は悲痛な表情、声色で。



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