第119話 白馬の王子さま? は、人魚の姫へと不満を漏らします。(5)
まあ、致し方がない。と、いうか?
僕自身が本当にどうしようもない男……。情けない男だからね。姫さまのように強引に弱き、軟弱な僕の手を引っ張り。背を力強く押してくれながら、導いてくれる女性の方が。僕には似合う気がするのだ。
だから僕は、「はい。わかりました。奥さま……」と。産まれたままの状態……。相変わらず裸体のままの情けない姿で正座──。己の頭をシルフィーヌへと深々と下げながら告げたのだ。従妹の亜紀ちゃんのことを思案しないようにしながらね。
するとさ? シルフィーヌは、ではなくて。僕の人魚姫は、憤怒しながら仁王立ちする行為をやめて、その場に座り込み始める。
でッ、座り込み終えれば、人魚の姫さまは、そのまま裸体の僕をハグ……。
それも? 大変に優しく、温かく抱擁をして包みこんでくれたのだ。
まあ、僕の嘔吐や排泄物の嫌な臭いと、いうか? 不快に陥るような匂いが、人魚の姫さまからするけれど。
まあ、それは致し方がない事……。
そう、シルフィーヌが一目惚れをした僕……。
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