第94話 人魚の姫さま日本に! (7)
そう、私(わたくし)人魚の姫を守ることが可能な勇者! 王子様! 主になる可能性がある若人(わこうど)達が集い。住み暮らす場所、世界……。
私(わたくし)の衰退した人魚の一族を救い立て直すことが可能な勇者(わこうど)達の屋敷があるのだと言った昔話を。私(わたくし)は幼い頃から何度も教え聞かされた場所、世界……。
私(わたくし)が麗しい乙女へと成長をしたあかつきには勇者達を訪ね、救いを求めれば良い。
さすれば? 別の世界に住む我が一族の勇猛果敢な勇者達が、自身、己の当主である姫の為にと。自分達の命を投げ捨ててでも姫巫女、主。己の妃、妻の為、一族の為にと守護し。衰退しきっている我がマーメイドの一族を過去の繁栄していた頃──。また海の女王へと貴女を導いてくれるから。勇者達を訊ね。その美しい身を委ね、尽くすようにと。父、母、祖父、祖母から口煩いくらい告げられ、おおいつかさった言葉と台詞通りに。私(わたくし)は、この度は己の心の奥底にある幼少期の過去の記憶──。
この世界……。沈黙、鎮静、静寂した世界、空間で、己の額に小さな傷跡ができるような恐ろしい目に遭った時の、己の畏怖する気持ちを振り払い。
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