第93話 人魚の姫さま日本に! (6)

 だから私(わたくし)は、その悍まし光景と匂い……。




 男性の亡骸から出ている排泄物や異臭を見て嗅ぎ、気分が重たく、悪くなり、嘔吐した訳で御座います。


 まあ、こんな傍から見て確認をしても、大変に醜く、悲惨な状態、様子になるのならば。


 私(わたくし)自身も今迄に何度も、己のこの細くてか弱い首を、縄にかけて縛り。首吊りして自殺、自害して果てようと試みたことがありますが。


 自身の死体がこんなにも醜く悲惨な様子に変わるのならば、今後は絶対しない。思わない。


 あ奴らに、玩具にされる人生を耐え忍んでいこう。


 と、いうか?



 耐え忍ぶ人生を私(わたくし)は続けていくしかないのだな、と、思う。思いました。


 あああ~、そう私(わたくし)自身は思うと、「はぁ~」と、溜息しか出ません。漏れてもきませんね。


 う~ん、それにしても? ここは? この場? この建物自体は? ここが漆黒の闇に覆われた世界だから。扉の向こう異世界の処刑場になるのかしら? と、私(わたくし)は己の脳裏で思うのです。


 ……ですかが?



 私(わたくし)が、父や母、祖父に祖母から聞いた昔話、伝説からすると? 処刑場とは聞いたことが無い。


 ここは我が一族の者……。




 それも? 我が一族の中でも大変に武勇に優れた者達……。

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