第85話 着きました(4)
まあ、こんなことを、己の脳裏で思いながら。片腕で持つ懐中電灯の明かりを漆黒色に染まった社へと当てながら、建物と周りを見て確認──。
すると僕の瞳には、ちょうど良い太さ、頑丈そうな柱が、自身の瞳に映ったので、「あれにするか?」と、独り言を呟き、思案を始めだすのだ。これで本当に良いのだろうかとね? だよ。
そう、僕が冥府へと旅立ち、あの世誘われる為の準備である。己の首を絞める為のロープを結ぶのに。あの柱の強度ならばどうだろうか? と、僕は思案をしているのだ。と思えばね?
よし! 取り敢えずは、柱の側にいってみよう。
そして触り、触れながら。柱の太さ、強度を確認して良ければ。と、いうか? あの柱が僕の体重を支えることが可能だとわかれば。僕はあの柱で、己の首を吊り。黄泉平坂の扉を開け、冥府へと旅立つことにすると、己の心の中で決意──。社の柱へと僕は急ぎ足で向かった。
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