第82話 着きました(1)

「やっと、着いたか……」


 まあ、こんな独り言。呟きが、僕の口から漏れる。


 そう、僕は漆黒の暗闇に覆われた景色の中を歩きに歩いて、己の命を絶つ場所だと、心に決めた。洞窟内の一番奥にある社に到着した。


 でッ、到着をして、懐中電灯を社へと当てながら僕はあること?



 そう? 社の建物自体をゆっくりと眺めみて思うことがある。


 と、いうか?



 不思議に思い。思案を始めだすのだ。


 何故、僕の御先祖さま達は、こんなにも暗く狭い洞窟内の一番奥の空間に、わざわざこんな社を建てる必要性があったのだろうか? と。僕は、ふと思い困惑をする。あの人達……。



 そう、僕の御先祖さま達は、一体何を思案、考慮して、こんな不便な場所に、この規模の大きさの社を建てる必要性があったのか。僕自身、どう思案をして続けていても見当もつかないから、彼等が不思議でならない。


 だってさ、実際あちらこちらの場所にある神社の社は、普通外にあるじゃない。


 なのに、何故? 家の近くのと、いうか? 代々我が家で守ってきた。この社に限り他とは違う場所──。


 こんなにも手間を掛けてまで洞窟内の奥に造る必要性があったのだろうか? 僕は幼少期から不思議だなぁ〜?と、何度も思っていた訳なのだ。


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