第78話 姫さまの不満?(10)
まあ、何処の国? 度の種族の者達の言葉か私(わたくし)自身もわかりませんが? 虎の威を借りる狐と、いった状態で御座います。我が一族、ダインドー伯爵家も強き子爵家達や力のある商人達の後ろ盾を得ながら守護してもらうと言うか? 囲い、傀儡されている立場へと堕ちいっているのだ。
特に、と言うか?
先程私(わたくし)が説明、愚痴を漏らした中で呟いた通りで。今この国内は、王家の力が衰えた為に大変に乱れた状態……。領主間の小競り合い、紛争も絶えない状態だから。この王国の周りにある国々もそんな状態のこの国を見逃す訳でもなく。
他国からの侵略行為による戦争……。
それにも備え……ではなく。我が家のような弱小領主は、国内だけではなく、いつ他国に領内を襲われ、蹂躙されてしまうのではないかにも備え、ではなく。
まあ、我がダインドー伯爵家には、そのような力はもうない。名ばかりの伯爵、領主ですから。
先程私(わたくし)の愚痴の通りで、嫌では御座いますが、一族の者達を守る義務が、家長である私(わたくし)には御座いますから、己の身を犠牲にしてでも、力のある者達……。領主や商人、両替商達に、この家、我がダインドー伯爵家を守護……。守ってもらうしか手が無い……。
でも? 私(わたくし)自身は、もう、いや! あんな輩やたかが商人や両替商達のいいように……。
そう、奴隷の如く、いいように弄ばれて、玩具にされる人生をこのまま永遠に終わりなく続けていく人生には、もううんざり! 終止符をしたい!
私(わたくし)だって恋もしたいし、ちゃんとした殿方と結婚──。この城の主として迎えたい思い……。
普通の町娘達と変わらない想いはある。あるのだ!
だから? 何かしら良い手、良い策はないかと、もう少し私(わたくし)は色々と思案、模索をしてみます。
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