第73話 姫さまの不満?(5)

 さぁ~て、どうしたものか? と。自身の部屋……。




 そう、この部屋内をクルクルと周り、だけではなく。


 私(わたくし)は己の腕を組み、顎に手を当てながら、借金返済……。全額無理だとしても最低利息ぐらいは、何とかならぬものかと、思案をしながら歩行を繰り返しているのですが。


 私(わたくし)自身も中々良い案が、思い浮かばずに、只部屋の中をクルクルと回り。そう、周り続けるのみなので、とうとう、私(わたくし)自身が、目が回り──。『フラフラ』と立ち眩み……。その場で立つ事がおぼつかなくなり。仕方なく、その場に『ヘロヘロ』と、へたり込んでしまう失態を起こし。座り込んでしまいました。


 でッ、その後は己の肩を落とし、俯き沈黙……。




 少しばかり時が経てば、落胆して俯いている自身の顔を上げて、「はぁ~」と溜息を漏らし。何で私(わたし)は、こんな貧乏領主の娘に産まれてきたのだろうか? と、自分自身の生い立ちを恨む。恨むのだが。恨んでも何の解決策にもならなし。返済するお金も湯水の如く湧いてくる訳ではない。


 う~ん、でも? かと、言って? 次の借金の支払い。利息だけ何とか用意をすることもできない。


 と、言うか?



 私(わたくし)自身に妙案が浮かばないから、万事休す……。




 ラフィーネと、その他の主だった一族の者達を連れ逃げて、夜逃げをするしかないかな? とも思う。思うのだが。いつも、毎回ね……。



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