第57話 幼少期の大変に不思議で恐ろしい経験……(8)
各自各々が思うのだよ。と。言うか。自分自身言い聞かせるのだ。『うんうん』と、頷きながらねぇ。
先程僕達少年探検隊の隊員一人が漏らした。摩訶不思議出来事が起きたかも知れない? と、言った台詞は。その隊員の勘違いであり気のせいなのだと、自分自身に言い聞かせるようにね。
だからさ、また隊員の人が言葉を漏らす。
それも? 苦笑しながら。と、言いたいところなのだが。彼の声色はやはり未だ何か? そう、僕達少年探検隊の目には映らない何かに怯え、自身の顔を怪訝しく引き攣らせ。そして笑い。
そう、作り笑いをしているような様子でね。僕達少年探検隊の中でも、常日頃から自分は霊感が強いのだと告げている者に対して。
「もしかして、先程の奇妙な音や声は、コウちゃんの気のせいだったんじゃないの?」
と、問うのだ。
「えっ? そんな事はないよ。ゆう君。本当に変な音とうめき声が、僕の耳には聞こえたんだよ。だから信じてよ。ゆう君。と、言うか? みんなも僕の話しを信じてよ。お願いだから」と。
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