第55話 幼少期の大変に不思議で恐ろしい経験……(6)
そう、向かったのだよ。『ホッ』としながら。もう二度と恐れ慄くことはない。と、言うか?
この洞窟内で僕達少年探検隊達へと威嚇をしてくる者達は、洞窟内の岩壁の天井や隙間などに潜み、休憩。睡眠をとっているコウモリぐらいしかいないと、僕達少年探検隊達も悟り、確認までしたので、
この先──。
漆黒の暗闇に覆われた洞窟内を社へと向かい、到着をするまでに。未だもう少し歩く必要性があるのだが。
僕達少年探検隊達は、先程のような失態……。
コウモリ達が『キッ、キキ』と鳴き、『バタバタ』と、羽の音をさせながら。漆黒の暗闇の中を所狭しと、飛び交う様子を凝視て、慌てふためきながらこの場を後……。
そう、逃げ、逃走を計ることは二度とないので、勇んで社へと向かったのだ。
でも? 僕達少年探検隊達の隊員の一人から。
「今何か、変な声が漏れてくるのが。聞こえなかった?」と恐る恐る。
と、言うか?
隊員の一人が、何かに対して萎縮……。怯えるように残りの隊員達へと、震える声音で告げ説明。訪ねてくるから。
残りの隊員である僕達自身も、大袈裟のように萎縮。震え慄き始める。
だってさ? 僕達に震え慄きながら告げ説明をしてくれた隊員……。
まあ、僕達の仲の良いクラスメイトなのだが。
彼は常日頃から、クラス内や友人達に、「僕はね、霊感が強くてね。良く、普通の人には見えない何かが見えるのだよ」と、笑いながら告げ、説明をしていた隊員でね。
真夏になれば毎年、彼が体験をした怪談話に花を咲かせ──。クラス内や友人達の間でもヒーローになる子でさ。
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