第50話 幼少期の大変に不思議で恐ろしい経験……(1)

 ……では気合を入れてと。


「よぉ~し! いくぞ~! みんな~!」


 僕は先陣をきって声を大にして叫ぶ──!


「「「おぉおおお~!」」」


 僕の気合の入った叫びと鼓舞に続くように、クラスの仲の良い友人達の威勢のある声色と、小学生らしい甲高い声音が。僕の耳へと聞こえてくる。


 と、なれば?



 重装備の僕達は──。


「ようし~! いこう~!」


 そして「洞窟内へと進もうー! 皆、進軍だ!」と、僕は更に気勢を上げ、声を放ちながら洞窟内へと先頭で侵入──。足早に進み始める。


 すると、僕のクラスの友人達は、


「ほい」


「うん」


「よ~し、行こう~」と。


 各々が各自声を漏らしながら僕の後……。背を追いかけるように歩調を合わせるように歩き始める者。足早で追いかてくる者。自身の装備……。おもちゃの銀玉鉄砲に、銀や薄いピンクの玉が込めてあるかを確認していたが為に、僕達から遅れ、慌てふためきながら。


「ちょっと待ってよ~」


 と、声を大にして叫びながら後を追っかけてくる小学校のクラスの友人達と、洞窟内にある我が家の社へと向かう。



◇◇◇◇◇

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