第45話 洞窟内にある謎の社(8)

「ああ、その社には、大島(だいどう)さんの御先祖が、海賊行為等をしていた頃に得た財宝ががね。山のように隠してあると思うから。機会があれば、私に騙されたと思って、一度探索……調べてみると良い……」と。


 祈祷師の人は妖艶な笑み──ニタリィと自身の唇の端を吊り上げ、不気味に微笑んだらしい。


「えぇえええ~! うそ~?」


 妖艶に薄ら笑いを浮かべる祈祷師の人へと、僕の親戚のおじさんは驚愕──。


 その後彼は、自身の身を乗り出すような勢いで。


「先生~? それは真の話しですか?」と。


 再度訊ねてらしいのだよ。


「ええ、大島(だいどう)さん、私は財宝があると確信をしているから間違いないと思っていますよ。だから機会があれば親戚一同で探索をしてみるといい……」


 祈祷師の人は、自身の瞼を閉じ、腕を組み──『うん』と、頷きながら。確信に満ちた様子で、僕の親戚のおじさんへと説明をしてくれたらしいのだ。


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