第43話 洞窟内にある謎の社(6)
だって、その後? 祖父や親戚の御老体の人達から僕はまたこんな言葉をかけられたのだ。
「ああ、そうじゃが……。新太、それよりも?」
「ん? 何?」
「新太、社には絶対に近づいたらいかん! 分ったな? 新太……?」とね。
僕は祖父、祖母、親戚の御老体達から洞窟内の社へは近づいてはいけないと諫められたことがある。
それも?
「よいか~? 新太~。わかったな~?」
「新ちゃんは、良い子だから。お婆ちゃんの言っている事がわかるわよね~?」
「新太! 絶対に! 絶対じゃぞぉ~! 洞窟内の社は近づいてはいかん!」
まあ、こんな感じで、僕の祖父や祖母、親戚の御老体達は、自身の顔色を変えながら。幼い頃の僕を何度も諫めてきたのだが。
あの頃の僕は、今と違って好奇心旺盛──。大変に活発な子供だったからね。
「えぇえええ~。そうなん? 何で~、いけん、のん?」と。
その都度、好奇心旺盛で活発な僕だから、祖父や祖母、親戚の御老体達へと不満のある声色で訊ね返す。
「新太~。儂等の言う(ゆう)事を聞かん、かったら~。社の中に引きずり込まれて、神隠しにあったりしても知らんからな……」
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