第30話 とうとう僕は、一人になった。(7)

 そんな容姿端麗な亜紀ちゃんのことを僕のような情けない男が束縛……。自分自身の弱い心のために起きた心の病の介護と傷ついた自分の心の拠り所として彼女を束縛するはどうかと思うのだが。


「本当にごめんね、亜紀ちゃん……。僕みたいな者のために、大変に手間をかけさせて本当にごめんなさい……」と。


 僕は従妹の亜紀ちゃんに対して、少しばかりある血の繋がりを利用しながら。自分自身が一人孤独にならないようにと、ついついと甘えてしまうのだよ。


 彼女にも友人との付き合いや、こんなにも容姿端麗な彼女だからボーイフレンドの一人や二人はいるだろうし。本命の彼氏もいるとは思う?




 なのに? 僕はついついと一人孤独になることをできるだけ避けるようにしながら。会社の業務と自身の心の病を理由に、容姿端麗な従妹を僕が束縛……。自身の母的な心の拠り所にしながら、こんな感じで甘えながら引き篭もり生活を『いけないことなのだが。致し方がない……』ことだと思いながらも彼女に甘え続けている。

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