第27話 とうとう僕は、一人になった。(4)

 


 まあ、こんなことを……。




 そう、僕の引き篭もっている様子を入院中の父の所。病室へと度々足を向け──。押しかけては愚痴や不満を言い続ければ自然と、家の父自身も会社の経営状態が気になり始めるし。


 それが彼の……。




 そう、家の父のストレスへと変化をする。またそうなれば、家の父の病状……。胃にある悪性腫瘍が更に大きくなり悪化をしていくのだ。



 まあ、これも当たり前のことなのだが。だから僕は、尚更しっかりと。気丈にしないといけないと思う。思うのだが……。



「新太さん、大丈夫?」と。


 僕の従妹の亜紀ちゃんが玄関の扉を叩いて──。優しく声をかけてくれる、だけではなく。


「今から朝食の用意をするからね。待っていてね、新太さん……」と、だけではないのだ。


「あっ? 新太さん? 私が作ったお弁当をお昼ようにと冷蔵庫に入れておいたから。お昼になったら食べてね、新太さん……」とお昼の用意も。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る