第25話 とうとう僕は、一人になった。(2)

 と言えば他人には聞こえはいいのだが。先程も僕が告げた通りで、只の『引き篭もり』という奴でね。在宅勤務は名ばかりなのだ。



 だって僕が会社の事務所の椅子に座り。業務を行おうとしたら。僕は頭痛、吐き気、目眩をもよおすのだよ。



 そう、僕は仕事と対人関係のストレスから精神的な病に堕ちたようなのだ。


 だから僕は病院へも通い始め、自宅治療も兼ねて、【在宅勤務】と言う名の、家での引き篭もり生活も始めだしたのだ。


 ついでに自身の身の周りには他人を寄せ付けなくなり。会社の業務は全部従妹の亜紀ちゃんへと任せっきりな状態へとなってしまった。


 また、そんな状態が数週間も続けば自然と、社員のオジサン達からも、会社の名ばかりの専務である僕へと不満も漏れ始め、募らせていく。


 と、なれば?



 彼らが競って向かう先──。




 そう、自分達の僕への不満やストレスのはけ口の対象は、自然と会社の社長でもある家の父……。




 父さんが入院している病院へと社員(彼)等は足を向け進み──。病院の入院部屋へと詰め寄せ──。




 冒頭のシーンの通りで、僕への不満。クレームと言う奴を入院中……。ベッドで横たわる父へと荒々しく告げ、自分達の不満やストレスを解消していくのだ。



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