第23話 勤め先を辞め変えた僕……(7)

 だから僕は会社の事務所の椅子……。自分の机と椅子に座り。業務をおこなう行為をやめて。会社の隣にある自分の家ですごす……。



 と、いうよりも?



 部屋に引き篭るようになる。


 まあ、従妹の亜紀ちゃんにだけは、「亜紀ちゃん、何かあれば。家にいるから呼んでくれるかな?」とだけ。彼女には告げたのだ。


「新太さん、大丈夫?」


 亜紀ちゃんは大変に心優しい娘(こ)だからね。


 こんないい加減な男……。



 そう、仕事もロクにできない男で、専務職も放棄──。会社の業務も全部彼女へと押しつけただらしない男……。只従兄と言うだけの僕に労りの台詞をくれる。


 それも彼女は大変に心配した表情でね。だらしない僕のことを気にかけてくれる。


「大丈夫だよ。亜紀ちゃん……。ありがとうね……」


 僕は女神さまのように心優しい、だけではない。


 容姿の方も女神と変わらぬほど美しい亜紀ちゃんに僕は優しい声色で気にかけてもらったから感謝……。心から彼女へとお礼を告げたのだ。



 ◇◇◇◇◇

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