第13話 父のわがまま……。(5)
「そうですよ。大島(だいどう)さん。検査次第によっては、手術をおこなうかも知れないと。先程先生が大島(だいどう)さんへと告げ説明をしていたではないですか。だから未だ退院の方は無理ですので、大島(だいどう)さん冷静に落ち着いて、横になってください……」
「そ、そうですよ。大島(だいどう)さん。皆さんがおしゃっている通りで。今……。今日の今日退院と言うのは無理ですから。自身の気を落ちつかせて、ベッドの上に大人しく横になり安静にしてください。大島(だいどう)さん……」
病院内の通路を父が入院する部屋へと、院内の様子をさり気なく凝視しながら足早に歩き向かっていた僕の耳に突然飛び込んできた彼──。
そう、我が家の父の荒々しい台詞に僕は驚愕、慌てふためきながらいけないこと。院内は駆け足禁止ではあるのだが。家の父の荒々しい台詞を聞けば、そうは言ってはいられない。
だから僕は悪い事だとわかっていても早足から駆け足へと切り替えて、家の父が入院をしている部屋へと慌てて飛び込んだのだ。
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