第9話 父のわがまま……。(1)

「ふう~、大変なこと……。手遅れにならなくて、本当によかった。良かったよ……」


 僕は安堵の台詞を独り言のように呟きながら病室向かう。


 そう、昨晩入院をした父の今後の入院に必要な生活必需品と着替えを自宅で用意──。足りない物は、我が家の父が入院をしているこの総合病院へと向かう最中にあるショッピングモールの食品売り場や雑貨売り場。ドラッグコーナで購入買い揃えて。我が家の父が昨晩救急車で運ばれ。緊急入院をしたこの総合病院内にある入院病室欄の一室。我が家の父が入院をしている一室へと、『カツカツ』と足音立てながら向かっている最中ではあるのだが。僕は以前から……。


 そう、自身の幼少期から、大きな総合病院へと、診察、治療、お見舞いなどできて思うことがあるのだ。


 何故病院内? 各病棟、各診察室への移動の最中に、自身の歩く足音が、妙に響いて聞こえるような気がするのは、僕の気のせい? 気の迷い? 只の考え過ぎなのだろうか? と、思うことが多々あるのだ。






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