第8話 「チーム名は――」「ハイスクールバスターズとかどうよ?」
「さて、と言う訳で、第一回男子テニス部ぶっ潰そうぜ会議を始めます」
「何がと言う訳なんだ、昨日あれからお前は何があったのさ」
昼休み、俺はめぐると作戦会議をしていた。
流石に他の奴らに聞かれたくないので、今日は屋上です。
エロゲも人前で話す事じゃ無くね?
「でもさ、カズってテニスやってたんだよね?潰す事に抵抗とかって」
「無いね」
あいつらがやってんのはお遊びだ。それに――
「あんな企み聞いちゃ、潰さんわけにはいかんだろ」
『くそ、あの女、ちょっと可愛いからって調子乗りやがって……。明日、ちょっと痛い目見せてやるか』
あれが無ければこんな事提案したりせんわ。
「いやー、しかし必死だねーカズ。やっぱあれ?俺の女に手を出すな!って奴?」
こいつそういえばそんな勘違いしてたな。
「あー、この際言っておくが、俺と夏菜はただの幼馴染みで、そんな想いも無い」
「えー、じゃあ何でそんな必死なのさ」
「そんなもん、仲良いからに決まってんだろーが。多分、お前だったとしても同じくらい必死になってるぞ、俺は」
大切な友人に手を出そうとしてるんだ、それなりの痛い目は見てもらう。
「……そっかぁ、へへへ、そっかそっかぁ」
「何だよ、ニヤニヤして」
よく分からんが急にめぐるが上機嫌だ。
でも、この様子だと反対無く協力してくれそうだな。
「ところでさ、これ、私が付き合う事のメリットは?」
やべえ、言った側から反論来た。何か最近こんなの多いな。
「えーと、あれだ。友人のピンチだし……」
「報酬ゼロなら、いくら何でも厳しいかなぁ」
「……何が目的だ」
不敵な笑みを浮かべるめぐる。
「ふっふっふ、協力したら、あの幼馴染みちゃん抱かせて!」
「お、おまっ」
そ、それって……!!
「どういう意味で?」
「ハグの方だよ、普通そんな確認しねーだろ」
なーんだ、一安心。
それくらいなら夏菜もOKだろなんて、安請け負いしてからのキマシタワーなんてことになったら困るからな。
「まあ、ハグの方くらいなら、夏菜も許してくれるだろ」
「へへへ、言質取ったよー?」
何か心配になってきたな……。
「ま、まあいい。それじゃチーム結成した事だし、さっそく作戦会議だ!」
「おっしゃー、おーーー!」
よっしゃ、見とけよリア充共!
「そこの台詞さ、もっとこう……、中二っぽくしてみたら?」
「えー、俺あんまりハズいのは嫌だぞー」
つってもまあ、台詞考えるだけなんですけどね。
だって、問題起こそうとしたところを、正面から叩き潰すくらいしか、出来る事ありませんし?
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