第4話 こどく
温度が一定に保たれた部屋の中で、私は待ち続けていた。助けを求めたところで救いなどあるはずもなく、希望などとっくの昔に捨てている。今の私が感じ取れるのは、朽ちて骸になったものが放つ異臭と、この暗闇の中で息を潜める誰かの生命だけ。それでも私は待ち続ける。
この狭い箱の中から出られる日を。
太陽の光を浴びられる一日を。
私は――
私は、常に孤独を感じていた。記憶を深く掘り進めてみても他者を見つけることは難しく、そして誰かの存在を感じることがあったとするなら、それは私にとってあまり嬉しくはない経験となっているはずだ。
私の周囲には敵しかいなかった。私に味方してくれるものなどいなかったのだ。
ことの発端は、私の人生で最も古い一日にまで遡る。眩い光に照らされて、私は穏やかな眠りから目を覚ました。目が眩むほどの光の中、私はふらふらと歩き始める。頭が重く、吐き気がし、目が霞んでいることに疑問を抱きもせずに。数分もしないうちに、何か大きな見えないものにぶつかって空を見上げた。
見上げようとした。
しかしそこにいたのは、私を隔離し実験台にしたもの。傲慢で尊大な巨人たちだった。恐怖に震え慄きながら振り返ると、そこには無数の同胞たちがいた。そう、『いた』のだ。誰もが、生まれたままの姿で死んでいた。脳内の霧が晴れ、思考が明瞭となった瞬間だった。
「博士、やっぱりこのオスが生き残りましたね」
「当然と言えば当然だろう。この個体は他よりも生まれたのが幾分か早かったのだから」
「しかし、もし共食いを始めたらどうするつもりだったんですか?」
「共食いを? どういうことだね」
「だって、喧嘩とかで個体数が減ってしまったら、正確な結果が得られるのか心配になって」
私を見下ろしていた巨人は、一人ではなかった。二人だ。二人ともよく似た格好をしていたが、背の高い方が低い方に仕えているようにみえる。
背の低い方が、鼻を鳴らしながら笑った。
「心配いらんさ。その時はすぐにでも毒素の注入を始めればいい」
「毒の強い個体を求める為、ですか?」
「そうだ。私達が求めるのは毒に強く、生存力もある個体なのだからな。――なに、もう少し濃度をあげても構わんだろう」
彼らの話を聞くうちに、私は毒に侵されていることを知った。身体の不調も同胞たちの死も、すべては巨人の仕業だったのだ。実験の材料にした私を、彼らは気にする風もなく笑っている。そして、あろうことか更に毒を強めるつもりらしい。
ふざけるな、と私は叫んだ。腕を振り上げて、見えない壁に叩きつける。毒針のついた尾を突き刺そうとして弾かれ、そして私は、自身の身体の構造が巨人たちとはまるで違うことに気付いてしまった。
彼らの腕には五本の指がある。しかし私には巨大な刃がついているだけだ。肉を引き裂く程度にしか役立たないであろう鋏がついているだけだ。
そして何より、尾。棘のような針を持ち、突き刺した相手を誰彼構わず殺せてしまうような尾があった。
彼らからみた私の姿を想像して、恐怖した。
異形。
畏怖され、嫌悪されながら生きるもの。
それ以外の言葉を見つけることが出来るだろうか?
違う、違うのだと叫びながら私は透明な壁を叩く。しかしその声は虚しく響くだけで、巨人たちには届いていないようだった。
やがて毒が私の意識を奪い、光に晒された空間から闇に閉ざされた部屋へと舞台が移り変わっていた。暗く狭く、敵も味方も分からない空間だ。そこでは凄惨な殺戮が行われ、相手が誰かを知るよりも早く生命がやり取りされている。
私は望んで来たわけじゃない。他の異形たちと殺し合いをするために生まれたわけじゃない。それなのに、どうして。私が望んだことはたったひとつ。
太陽の、光を――。
「……ッ!」
本能的な恐怖を感じて、私は後ろへ飛び退いた。目の前を、猛烈な速さで何ものかが走っていく。隠しきれない殺意を受けた私の身体は、全力で立ち向かうべく細胞単位で覚醒していく。ここでは安らかな眠りなど許されない。常に誰かが殺され、何かに狙われ続けている。
それにしても、随分と油断したものだ。昔のことを思い返している間に、接近を許してしまったらしい。二度目の突進を避けつつ尾による攻撃を繰り出したが、浅く表皮をかすめた程度に終わる。とても致命傷を与えるには至らない。
しかし、と距離を取りつつ考える。
今回の敵は、鎧のような皮膚に覆われた異形ではないらしい。
数日前に襲われた時は、鋼のように硬い皮膚を持つ異形に襲われた。運よく眼球へ毒針を差し込むことが出来たから逃げおおせたものの、私の力では引き裂くことはおろか奴を傷つけることも難しかっただろう。
天は私に味方しているのだろうか?
それとも、奴と敵対していただけなのだろうか?
答えのない問いを押しつぶすようにしながら、私は現在の脅威に立ち向かうことにした。
一寸先も見えない暗闇から、荒い息遣いが聞こえてくる。威嚇するように声を出してはいるが、覇気はまるで感じられない。恐らく、ここ数日何も口にしていないのだろう。
私は奴のような敵と何度も出会っている。閉鎖空間に食物はなく、だからこそ私達は争わなくてはいけない。誰かに勝つことでしか、私達は食物を手に入れられないのだから。
そして恐らく私だけは、巨人たちが私をここに連れてきた理由を知っている。最後のひとりが残るまで、私達を殺し合わせるつもりなのだ。
その目的は? さすがにそこまでは分からない。しかし、最後のひとりとして残ることだけが、その目的を知る方法であるように思う。
私はここで、死ぬわけには行かないのだ。
ぐ、と奴が足に力を込めた。それを私が認識すると同時に、まっすぐこちらへ向かってくる。巨大な鋏で受け止めるか? それが正攻法であり模範的な解答だったとしても、必ずしも正解であるとは限らない。そして時には、その模範的な回答こそが最悪の事態を作り上げてしまうのだということも、私はとっくに学んでいた。
突撃してくる異形に向かって、毒の滲む尾針を突き出した。正面だ、当然のように奴の顔面へと突き刺さる。異形はこの世のものとは思えない声を出しながら距離を取ろうとした、が、鋏を使って奴の足を捕らえる。
腕に限界まで力を込め、間接と逆の方向へと足を捻じ曲げていく。ギチ、ギチ、と音を立てて異形の身体が壊れていく。あと少しで、というところだった。
不意に気配を感じた。私に捕縛されていた異形も、身体を瞬間的にこわばらせる。この異形に構っている場合ではなくなってしまった。顔から針を引き抜いて。
闇に、尾の毒針を向けた。
私と交戦していた異形も、自らの足を引きちぎるようにして私から離れていく。そして次の瞬間、私の尾針の射程距離に『獲物』が入ってきた。
確かな手ごたえがあり、ひとつの生命が儚く溶けていくのが分かる。私に対面していた彼、もしくは彼女も実力の差を痛感したのだろう。足音を立てることもなく、最初からその場にいなかったかのように姿を消した。
本当にいなくなったのか? 気配を消して隠れただけではないのか? 周囲に気を巡らせ、長い尾を伸ばして様子を探る。奴がいなくなった事実が証明されてから、私はようやく緊張を解いた。
私が注ぎいれた毒で、この生き物は死んだ。その死体を目の前にして、しかし暗闇だから細かい部分を視覚で認識することは出来ず、それでも表情を変えることはない。
そして私がすべきことは決まっている。
しなければならいことは分かっている。
手を合わせるなどという野暮な真似も、感謝を捧げたりすることもない――私は、死んだものの肉を食べた。魂の抜けた抜け殻を食べた。
肉を裂き、咀嚼する音が静寂な空間に響く。この瞬間に襲われたら応戦することも難しいだろう。最悪の場合、死んでしまうかもしれない。私自身、食事中の異形を襲ったことがあるのだ。他の奴が同じことをしないとは限らない。
鋏で肉を切り裂きながら、死んだ異形には足が八本あったことを知った。数えきれないほどの複眼があることも分かった。
嫌悪感もなく、優越感もなく。ならば何が私の心に死者を理解しようと努力するだけ余裕を持たせているのだろうか。探し始めて間もなく、答えは簡単に見つかった。
安堵だ。
様々な不安を取り除く感情だ。
まだ生きているという事実が、私を根底から支えているのだろう。きっとそこには、大きな怪我もなく生き延びてきた経験も影響しているに違いない。罪の意識に苛まれているからこそ、『私は死ぬべき存在ではないのか?』という声が聞こえなくなるこの瞬間が好きなのかもしれない。原因は様々だ、不安要素など数えるのも馬鹿らしい。しかしそれらをひっくるめて、私を納得させてくれるものが安堵だ。
……それこそ、私が生きていく理由なのかもしれない。
私は様々な異形の肉を食らった。
もう、後戻りが出来ないのだ。
一生、私は。
首を振りながら、思考を黒から白へ切り替える。確かに迫る終焉に期待を寄せた。太陽の光を浴びる日を待ち望みながら、私は微かな微睡に身をゆだねる。
半分ほど残った死体のそばで、私は束の間の眠りに落ちた。
最後の食事から、かなりの時間が経過した。もう、異形と出会うこと自体が少なくなっている。深い眠りに落ちていても襲われたことがないために、気が緩みそうにもなっている。しかし他の異形と出会わないということは、私がここから脱出できる日も近いという訳だ。
思わず笑みがこぼれそうになり、頬を引き締める。
すると、考えたこともない疑問が浮かび上がって来た。
私が太陽のことを知ったのは、いつの話だろう?
同胞たちが殺されたあの日、私を侵した毒のせいで過去の記憶が曖昧になっている。もしかしたら私が生まれたのはあの見えない壁に囲まれた空間で、そもそも親兄弟など存在しないのかもしれない。生まれた瞬間からひとりぼっちの私には、支えるべき存在も支えてくれる存在もいない。この暗闇を抜け出したところで頼る相手などどこにもいないのだ。ひょっとすると、そのまま生命の灯火が消えてしまうことだって……。
不吉で暗く、陰湿なことを考えているときのことだ。
それは、一瞬の出来事だった。
私の眼が知覚するより早く、腕にかすめたものがある。身体が急に軽くなって、後から鮮烈な痛みがやってきた。
悲鳴にも似た雄たけびをあげながら尾を闇雲に振り回す。石と石がこすれ合うような音を立てて、何かとぶつかった。
異形だ。
私を襲ってきた奴がいる。
「チッ」
不満げな声を漏らして、私を襲撃した異形が逃げようとする。
嘘だろ、腕を一本切り落としておきながら、逃げるだって?
襲撃された瞬間に、実力差はあらわになっている。ここで追いかけなければ、じわじわと嬲られて殺される。私が死なない為には、ここで奴を殺すしかない!
腐った骸の臭いに吐き気を催しながらも、懸命に異形の後を追いかける。ただし、音を立ててはいけない。相手に距離感を掴ませれば、一瞬で殺されてしまうかもしれない。慎重に、しかし話されることなく追いかけ続ける。
途中、いくつもの骸に躓いた。つい最近死んだようなものから、私がここに閉じ込められてすぐに殺されたようなものまで、様々な死骸の傍を通り過ぎた。
しかし、私がすべきことは分かっている。
奴を、殺さなくては。
どれくらい走り回っていただろうか。不意に、異形が脚を止めた。不用意に近づかないよう、距離をとった。
「……お前が、最後の一匹みたいだな」
しわがれた声だ。姿かたちを視覚ではっきりと捉えられないこの空間では、聞こえてくる音や感じることの出来る体温だけが判断材料になる。
腕をもがれた痛みや苦しみを悟られないよう、私は彼を煽ることにした。余裕があるようにみせることが、今は何より大事なのだから。
「そうだ。私が最後に残るひとりだ」
「ひとり、とは言ってくれるじゃないか。それで、君は俺に勝つ自信があるみたいだが?」
「当たり前だ。むしろ負け方を教えてもらいたいね」
「首を差し出して泣けばいい。どうか私を殺してください、この惨めで汚いわたくしめを、ってな」
煽られたのは私の方か。しかし、ここで逆上しては奴の思うつぼだ。冷静に、状況を見極めなくてはならない。
私が近づかないことを理解したのか、奴が鼻を鳴らして笑った。
「来いよ。俺はいつでも相手してやるぜ」
「生憎、私はカウンター型でね。どうだい、こうやって手の内を明かしていく私のスタイルは」
「つまらん奴だ。ちなみに俺は速攻型。守らせないぜ」
キチ、キチと彼の鋏が音を鳴らす。臨戦態勢は崩せない。
「お前と俺は、似たような種族らしいな。腕が二本と毒針のある尾が一本。そうだろう?」
「違うな。私には明晰な頭脳と幸運の女神までついている」
「くはっ、そうだろうよ。俺と最後に戦えるんだからな」
彼は笑い、私は構える。その程度の防御で俺から身を守れるのか、と彼が考えて居ることも分かる。腕が欠けたことは、私の生命を終末へと導くのに十分すぎるほどの役割を果たしているのかもしれない。
彼が、ほんの僅かに重心を落とした。
来る、来た!
……勝負は一瞬だった。
私の欠けた腕は弱点となり、奴の攻撃を許してしまう。そして突き立てられた毒針から、脈動する悪意が送り込まれてくる。奴が持つ毒だ。私の身体を侵し、腐らせてしまう毒だ。
なんとか反撃できないものかと、策を練る。しかし私の尾針は長すぎて届かない。床を叩いて、それでおしまいだ。懐に入られてしまったのが、私の運の尽きなのか。
もう、終わってしまうのか。
私が抵抗を止めると、彼が勝ち誇ったように叫んだ。
「これで、俺が最後の一匹だ。楽しかったぜぇ、お前との追いかけっこ! 俺の方が俊敏に動けるんだからよ、お前がフツーに追いかけてきたところで意味はねぇのさ!」
黙る。
死に行く私に、語る言葉はない。
「どうだ? 俺の毒はすごいだろう。一瞬で身体が痺れ、中から溶けて腐っていくんだ。これを流されて死なない奴なんて、この世のどこにもいやしないんだよ」
私の毒と似ている。
しかし、私の身体が溶けている様子はない。動かないのも、これ以上動いたところで意味がないとあきらめてしまっているからだ。
なぜ、私の身体は無事なのだろう。理解に苦しんでいると、巨人たちの言葉が頭をよぎった。確かあのとき、彼らはこんなことを言っていた。
――毒の強い個体――。
「……ところで君、死んだものたちは食べましたか?」
「は? お前は何を言っているんだ」
「勿論、全員食べましたよね」
「そんなわけないだろ、マズいし。三回殺してようやく一回食事をとるくらいだろうな。っていうか死ぬ間際になってそんなこと聞くって、お前ある意味すごい奴だぜ」
「そうかもしれませんね。私はすべて食べましたから」
食い意地の張った奴だ、と彼が笑う。
そして私をからかい、絶望させるために口を開いて。
遂に、違和感に気が付いた。
「君は、この暗闇に何を見ましたか。ここに閉じ込められた時、どうすれば外へ出られるかを考えたことがありますか」
「他の奴を殺せば、そして俺が最後のひとりになれば」
「そうです。しかし君は大事なことを忘れています。ひとつは、ここに閉じ込められたものは誰もが何らかの毒を持っているであろうこと。そしてもうひとつは……私が、彼らの毒を取り込んで強くなっていること!」
毒が効かない。
生まれて初めての経験に、彼は驚いた。これ以上強くなる必要がないと慢心していたがために、可能性の芽を潰してしまっていた。
彼が後ろへ飛び退いた瞬間、運命は逆転した。
彼の身体に私の毒針が突き刺さり、即座に毒素の注入が始まったのだ。逃げようとする彼を、私は鋏でとらえた。自由な腕を使って、彼は私に唯一残った腕の切断を試みる。
だが、二度も同じ轍を踏むことはない。彼の鋏が伸びる度に私は手を離し、彼が距離を取ろうとすれば再び掴みかかる。脚に傷を負わされても怯まない。
そして、毒がまわっていく。
最後に立っていたのは私だった。
動けなくなった彼から、魂の灯火が途絶えるのを認識した直後。
世界は、白く塗りつぶされた。
「この個体、脚が二本欠けていますね」
「それだけだ。こいつは相当な良個体だぞ」
「そうなんですか?」
「あぁ! 蠱毒を作ろうとすると、どうしても傷が多くなるんだよな。たまに、最後に残った二匹が共に死んじゃうこともあって困るんだよ」
内臓に響く声で、巨人が会話を続けている。私はそれを聞きながら、混乱した脳内を整理するのに躍起になっていた。だが、まるで考えがまとまらない。
私が最後のひとりになった瞬間、暗かった部屋には目が焼けるほどの光が降り注いできた。巨人が私の身体を捕らえ拘束するため、わざと強い光を浴びせたのかもしれない。しかし、私が目に焼き付けたかったものはこんな作り物の光じゃない。
銀の檻に閉じ込められたまま、呆然と巨人をみつめることしか出来ない。違うんだ、私の求めていた光はこんなものじゃない。私が全身に浴びたかったのは。
「この個体、確か砂漠で拾った奴だよな」
「はい、博士。卵を手に入れて孵化させて、意外に手間がかかりますよね」
「ふふっ、それがいいんじゃないか。まぁ、仕事が立て込んで忙しいなら、今度遊びに連れていってやろうか」
「あ、それならビーチとか行きたいです!」
「それもいいな。夜行性のこいつらは、太陽なんてものを拝めないんだから」
サバク? ヤコーセー? 太陽を拝めないとはどういうことだ。俺は輝く太陽を全身に、いや、待て。そもそも太陽とは何なんだ? 強い光、生命の源、そして私にとっての――。
にこやかに会話を続ける巨人たちは、私とは違う世界を生きているのか? 私が求めていた理想郷は、本当に理想郷だったのだろうか? 私が、生まれてきた意味は。求めていたものは一体どこへ行ったんだ?
「中国の薬草とか使わないんですか。それに、蠱毒というものは毒虫の糞を水で溶いたものを相手に飲ませることで効力を発揮するはずなんですが」
「ちゃんと勉強したのか? そんな薬がどこにある」
「え、ないんですか⁉ なら作らなきゃ!」
「えぇい、五月蠅い! 君は漫画を読み過ぎなんじゃないか? あとはこいつが持っている毒を取り出して、人工的に合成すれば完成だ。それ以上変なことはやらないぞ」
「あ、解剖するんですね。僕にもよく見せてください」
背の低い巨人が、笑いながら頷く。理解など置き去りにして、私など置き去りにして、世界が本当の姿をさらけ出す。
鎖に捕らわれた私に、煌めく刃が振り下ろされる。
死の間際、背の低い巨人の言葉だけが聞こえていた。
「サソリの毒だ、頑張って金にするぞ! 私達人間は、金なしには生きていけないんだからな!」
終
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