第30話 袁術からの独立
揚州の各地では袁術からの命を受けた元孫堅軍の将が次々に各地を攻略。だが袁術にとって彼等の活躍は面白く無かった。袁術は孫策を可愛がっていたが彼が蘆江を攻略しても戦功を認める事は無かった。孫策はこの時から袁術からの独立を考える。そして袁術に対し、元々、孫堅の元にいた兵士千人ほどを返してもらい、劉繇と対峙していた、孫賁・呉景の元に向かう。最初は千人ほどの部隊だったが、孫賁・呉景等の元に到着する頃には五千以上の軍に膨れ上がっていた
長江 横江津 当利口
現在 この二か所には劉繇軍の大将 于麋・樊能・張英が守備していた。袁術からこの地の攻略の命を受けていた孫賁・呉景だったが守りが固く攻め落とせずにいた
だが、その状況は孫策等が来て一遍する
「孫策!どうして此処に?」
「袁術殿から許しを得て此方に来ることができました」
「そうか、良く来てくれた 頼りにしているぞ」
翌日 孫策は孫賁・呉景等と共に横江津 当利口に攻め込んだ。いつもは堅い守りで落ちなかった2か所が孫策が加わった為か呆気なく陥落
「助かったぞ 孫策」
「あの堅い守りをものともしないとは」
「叔父上 次は長江を渡り、劉繇の籠る牛渚も落としましょう」
「それは我等で出来るから、お前は袁術殿の元に帰りなさい」
「私はもう袁術の元に戻るつもりはありません」
「これからどうするつもりだ」
「袁術から独立したいと思います」
「そうか!やって見なさい」
勢いを得た孫策等は長江を渡り、劉繇の籠る牛渚を攻め落とし、大量の食糧と軍事物資を手に入れる。劉繇は堪らず曲阿まで逃走。しかし、孫策は更に追撃を掛け、劉繇軍の笮融・薛礼が守る秣陵城を攻めたが
「孫策様 至急 牛渚にお戻りを」
「どうした!」
「于麋・樊能が軍勢を整え牛渚の我等の陣営を急襲しております」
「分かった。直ぐに戻る」
孫策は秣陵城の攻撃を止め、牛渚に引き返した。幸い救援が早く味方の被害は少なく、また攻めて来た于麋・樊能も打ち破った。
「これだけ散々に打ち破れば奴等はもう何もできまい」
「さぁ! 再度 曲阿に向けて出発だ」
孫策は再度、曲阿に侵攻。笮融・薛礼を打ち破る。劉繇は堪らず曲阿を捨て、豫章郡に逃走。孫策はこの曲阿から勢力拡大を図る。
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