第23話 孫堅襲来

連合軍解散後 孫堅の動き


孫堅は領地に戻り、軍勢を整え雄飛の時を待っていた。そんなある日、袁術からの書状を持った使者が 訪れる。書状の内容はこうだ


「劉表が天子の座を狙っている。手始めに貴殿の領地を奪うつもりらしい。私も協力する。共に逆賊劉表を討とう」 


孫堅の弟 孫静は手紙を読むなり怒鳴り散らす


「こんなのデタラメだ! 袁術の奴。我等と劉表を潰し合わせるせるつもりだぞ」


「黙れ!孫静! 御使者殿。袁術殿に重大な情報提供をして戴き大変助かりました。とお伝え下さい」


そう言って孫堅は使者を帰した


「あんな嘘を真に受けるのですか?」


「まさか?だがこれで荊州を攻める大義名分を得た」


「それが袁術の策でしょう」


「だが、いずれは荊州を取らねばならぬ時は来る」


「ですが、劉表のいる襄陽は・・・」


「大丈夫だ! 我が軍に落とせぬ城は無い」


孫堅は軍を整えると劉表のいる襄陽に向かった


劉表の治める荊州は大陸の中心で様々な人々が集まり発展した都市。そんな荊州にある噂が出回る


「全く何故、この様な噂が流れるのだ。私が天子に成ろうとしているなど」


「大方 袁術でしょう」


あらぬ嘘を立てられ嘆く劉表に幕僚の蒯越が言った一言は彼にとって意外だった


「何故だ」


「噂が出回り始めたのは兵糧の援助を断ってからですから」


この時、一人の兵士が慌てて劉表の前に現れた。


「報告 孫堅が軍勢を率いて此方に向かっております」


「孫堅め!噂の真偽も確かめず攻めて来たか!」


「彼にとって、噂の真偽は関係ありませんよ。むしろ喜んだでしょうね。荊州に攻める大義名分が出来たと。現にこうして、攻めて来たのだから」


「皆の者!急ぎ戦の準備を!孫堅を一歩たりとも荊州に近づけるな」


こうして、戦いの幕が開く

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