第19話 新たな火種

連合軍解散後 袁紹の動き


董卓に追われた袁紹は洛陽から豫州に逃れた。豫州汝南は袁紹の出身地であり袁家にゆかりの者が多い。彼が打倒董卓の兵士を募ると兵士は直ぐに集まった。その数は連合軍の中でも多かった。だが今の袁紹にはこの集めた兵士をどう養うかが問題だった。汝南で集めた兵糧も底を突き、現在、彼らの食料は冀州の韓馥に依存していた


「連合軍を解散したは良いが此れから私はどうすれば良いか?」


「今の洛陽にいても意味はない」


連合軍解散後未だに洛陽から動けなかった。袁紹は董卓に追われて以来、朝廷から正式な官職を拝命していないので帰る場所はない


「いつまでも韓馥殿に兵糧を借りるのも忍びない」


「では、汝南に帰られますか?」


「それが良いか」


「そんな事せず、この際、冀州を奪っては?」


発言者は幕僚の一人 逢紀 元図


「どうするんだ?」


「現在 韓馥は北平の公孫瓚を恐れています。我々に兵糧を貸しているのも我々を頼ろうとしているんでしょう。まず我々は公孫瓚に、冀州を共に攻めようと使いを出します。彼も勢力拡大を望んでいますから、必ず誘いに乗るでしょう。その一方で韓馥に公孫瓚が冀州を狙っている事を知らせれば、臆病な彼の事、我等を快く迎えるでしょう。後は我々が好きにすれば宜しい」


後日 袁紹は韓馥から冀州を譲られ冀州の牧となり冀州を支配した


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