第9話 孫堅 文台
荊州南陽でも官軍と黄巾賊が一進一退の攻防を繰り返していた。張曼成率いる黄巾賊が南陽太守の許貢を攻め殺したが、新任の太守である秦頡が張曼成を討つ。大将を討ったことで終息すると思われていたが、黄巾賊は新たに副将だった趙弘を指揮官に立て宛城に立てこもり激しい抵抗をしていた。だが、潁川の黄巾賊が壊滅したことで状況が変化する。官軍の増援として朱儁と劉備が駆け付けた。更に荊州刺史の徐樛と協力し宛城を包囲した。
「我々が来たからにはもう勝ちは決まったようなものだ。こんな城、一息に攻め落としてくれる」
朱儁の命により攻撃を開始した官軍は城こそ落とせなかったが、乱戦の中、趙弘を斬った。趙弘を失った黄巾賊は韓忠を指揮官として再度、抵抗の構えを見せる。
「え~い、趙弘は斬ったと云うのに」
「彼らも必死なのでしょう」
焦る朱儁を勇めたのは孫堅 文台 江東の虎と恐れられる人物
「次の攻撃で必ず落としてくれる」
翌日、遂に孫堅の猛攻により宛城が落ちる。韓忠も斬られ、南陽黄巾軍は壊滅した。
「流石は、孫堅殿。あの堅い守りを簡単に崩すとは」
「劉備殿等の助けがあったから、落とすことができたのです」
「これで、残るは広宗の本隊だけですね」
「ようやく、終わりが見えてきましたね」
「急ぎ、広宗に戻りましょう」
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