第3話 近所の吉原への水路

退職し、引っ越しを済ませて

晴れて新しい生活の始まりです。


気晴らしにしていた近所の散歩で

気になる公園がありました。

長細い。やけにひょろひょろとうねりをもった公園だ。よく見るとあちこちに橋跡がある。むむむ。これは気になる。気になるぞ~と、アンテナをピーンと立てた頭が好奇心の勢いにまかせてテクテク歩いていくと、そこは吉原の暗きょでした。


浅草に引っ越したのです。


思わぬ花街の痕跡と出会い、気分は高まっていました。

今は観光地として世界中の人々が訪れる町なりましたが、昔ながらの風景も工芸も産業も残っている下町なのです。


これは良いところに引っ越したとニヤリとほくそ笑みました。


おもしろいものがまだまだ掘り出されるだろう。


わたしはこの休職期間、使い放題の時間と労力を好きなことに費やそうと決意しました。


浅草のオリジナルマップをつくったる。


ここからがスタート。


つづく。

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