新しく書いたモノ

『killer7(キラー7)』【PS2】

 注・このゲームはマジでヤバいです。

 暴力描写、残酷描写、性描写下ネタ、老人虐待とかてんこ盛り。

 プレイしたりプレイ動画見たりして不快になっても私は一切責任取りませんからね!


 というわけで、PS2のレイティングZのゲーム『キラー7』がめちゃくちゃオモロかったので語ります。


 このゲームとの初めての出会いは『恐怖のサイコパスランキング!』という動画でした。動画タイトルの通り、ヤバいキャラが集合した動画なのですが、十位にこのゲームのスージー(生首)がランクインしていたのです。


 私ね、雨の日は絶対学校休むの。

 でもママが許してくれないよ。

 ママったら正論を並べ立てるの。

 学校に行きなさいって!

 だから二階から飛び降りてやったの。

 複雑骨折よ(TT)

(中略)

 お陰で半年も学校休めたの。超ラッキー!ヾ(・▽・)ノ


 顔文字ちょっと違うけどこんなキャラでした。

 このキャラにすごい興味がわいたのですが、ソフトを買おうというところまでは行きませんでした。

 が、好きな実況者さんが新しく実況を始めた時のサムネで「あ、これあの生首の女の子が出てくるゲームだ」とすぐにピンときました。画が個性的なんですよね。


 そして実況動画を見ているとめちゃくちゃクレイジーでめちゃくちゃスタイリッシュなゲームで、これは自分でもプレイしたい! となって購入したのでした。




 夜の街を、長身の白いスーツを着た黒人男性――ガルシアン・スミスが歩いています。前からもう一人、男――クリストファー・ミルズが歩いてきて、関係ない風を装いながら、すれ違いざまガルシアンに何かを渡します。

 あるアパートの前についたガルシアンはケイタイでミルズからの電話を受けます。


 そのアパートは笑う顔ヘブンスマイルという存在が棲み着いているようです。

「全部殺(ト)っていいのか?」

 問うガルシアン。親玉ボスを生け捕りにしろとの返事。


 このゲームは笑う顔ヘブンスマイルという存在をる、殺し屋が主人公のゲームなのです。  


 建物の中に入ると、赤い拘束着を着た人に、チュートリアルが必要か訊かれます。


 殺る  殺らない


 って選択肢なんですよ(笑)

 操作方法は独特で、〇長押しで前進。×でターン。進むときは道に沿て自動で曲がったりしてくれます。分岐点では、分岐がある方が示されて左スティックで方向を選びます。

 R1で銃を構え、L1で透明な笑う顔ヘブンスマイルを索敵し、見える状態にします。敢闘イージーだとさらに索敵すると、弱点の腫瘍に照準がロックオンされます。腫瘍をつぶすと一発で倒せるようになっています。


 透明な笑う顔ヘブンスマイルは常に笑っており、近くにいると笑い声が聞こえるので、笑い声が聞こえたらすかさず索敵です。


 チュートリアルを終え、進むと、監視カメラにガルシアンの姿が映っています。と思うと、ガルシアンの姿は消え、黒髪の黒いスーツの男が映っていました。

 スーツの男は次のドアを開いて進み、人間から変身した笑う顔ヘブンスマイルを撃ち殺して悪態をつきます。

 ガルシアンの、人格だけでなく肉体をも交替する多重人格ならぬ多層人格という概念で出てきた、別人格のダン・スミスです。

 多層人格。まぁ簡単に言えば、他の人間に変身する能力、と言った方がわかりやすいかもしれません。


 そして、チュートリアルで出てきた赤い拘束着(それ以上にもっと変態的な格好)の、自称本名ヴェンツェル・ディル・ボリス7世・イワザールスコフが、半透明の体で登場します。略してイワザルです。


御主人様マスター。ヤバいです」

 から話を始め、

「我はハーマンの名の下に……」

 で話を閉める、色々なチュートリアルや攻略のヒントをしゃべってくれるキャラです。濃いキャラをしています。


 その先の右にはハーマンズ ルームがあります。

 多層人格の総帥であるハーマンに仕えるメイド、サマンサがおり、彼女がメイド服を着ている場合はセーブポイントになります。

 そしてテレビが置かれており、これにアクセスすると、眠っている他の人格を起こせたり、笑う顔ヘブンスマイルを倒して得た濃い血液で、スキルアップが可能です。

 このハーマンズ ルームはマップのいろいろな場所に点在しており、セーブしなくてもチェックポイントの役割も果たします。

 ちなみにサマンサがメイド服を着ていない場合はセーブしてくれません。


 大将ハーマンの下に、ガルシアンとダンを含めた7人がおり、その七人がスミス同盟キラー7と呼ばれます。

 スタートボタンを押した画面サブメニューで、いつでも他の人格と交替することができます。


 その七人を紹介していきましょう。


 ・ダン・スミス

 黒のスーツを着た男性。

 クールでワイルドで好戦的。イワザルが呼ぶ異名は暴君ダン

 武器はリボルバーで、笑う顔ヘブンスマイルを倒した時に得る薄い血を、試験管三本使って強力な魔弾を放てます。魔弾で他の人格が潰せない腫瘍を潰すことができます。

 リロードがめちゃんこカッコいい。


 ・カエデ・スミス

 紅一点のワンピースドレスを着たショートカットの女性。

 常に裸足だからかイワザルは裸足カエデと呼んでいます。

 武器はスコープ付きの自動拳銃。エイムが下手な私はよく彼女のこの、ズームできるスコープに助けられました(笑)

 ちなみに『バイオハザード4』ではキラー7という銃が出てきますが、それが彼女の銃と同形なのだそうな。

 イワザルの元妻、ミザルを使役しており、特殊能力で他人格ではできない、結界の破壊と、血痕の吸収ができます。

 リロードが七人中一番遅いのが欠点でもありますが、スコープのズームはそれを補って余りある利点だと思います。


 ・ケビン・スミス

 銀髪でサングラス、そして上半身裸の男性。イワザルには眼鏡ケビンと呼ばれています。

 武器は投げナイフ。攻撃力は低いですが、リロードなしで無限に撃てるのが強み。

 一定時間の透明化が可能。センサーに反応することがなくなるので、セキュリティのセンサーがある時は必須のキャラ。

 そして透明化の最大の利点は、笑う顔ヘブンスマイルに見つかることなくすり抜けていけること。


 ・コヨーテ・スミス

 アロハシャツとジーンズを身に着けた男性。イワザルには盗人コヨーテと呼ばれ、スミス同盟キラー7にはふさわしくないと罵られています。

 武器は改造リボルバー。構える時、銃をほぼ逆さに持っています(某小説ラノベで横に構えたりして銃を撃つのはほぼ不可能と発言されているが、その発言者が横向きに銃を構えるキャラであり、めちゃくちゃ練習して会得した、みたいなことを言ってたので、コヨーテもめちゃくちゃ練習したのかな)。

 薄い血液を試験管一本でチャージショットが撃て、初期のダンよりもリロードが速いので使い勝手はいいのですが、ゲーム中盤でダンが強い武器を手に入れるので、戦闘面では影が薄くなります。

 高いところをジャンプで登ったり、ピッキングがお手の物だったりで、戦闘面で見せ場がなくなっても出番は多いです。


 ・コン・スミス

 バンダナを巻いてヘッドホンをつけている細身の少年。イワザルには餓鬼コンと呼ばれています。

 武器は二丁拳銃。コンもこの二丁を横に構えています。連射が早く、リロードも早いです。リロードがめっちゃおしゃれ。

 体力が少ないですが、移動速度が最速で、特殊能力でさらに速く走れます。小柄なので狭い場所にも唯一通れるキャラとして活躍。

 盲目ではありますが、音声情報を視覚化できるので活動に支障はないようです。その能力を生かした謎解きもあり。


 ・マスク・ド・スミス

 元覆面レスラーの大柄な男です。白いスーツに覆面をつけています。イワザルには覆面マスクと呼ばれています。

 二丁のグレネードランチャーを装備しており、破壊力は抜群ですが、一発しか撃てないのにリロードが長く、使い勝手が悪いです。序盤は。

 しかしゲーム中盤では、姿が大きく変わり、リロードもものすごく速くなり、そしてマスクの特殊攻撃でしか倒せない敵も出てくるので、とても頼りになるキャラになります。

 ヒビの入った壁を壊せたり、障害物をプロレス技でどかしたりするので、道を開くという点でも活躍します。


 ・ガルシアン・スミス

 銃はサイレンサー付きの小型拳銃で、攻撃力は低いですが、リロードが最も早いです。ついでにリロードカッコいい。イワザルの呼び方は業者ガルシアン

 彼は特殊で、他の人格が死亡したときに強制的に操作することになります。

 他人格が死亡すると、最後に入ったハーマンズ ルームからガルシアンでスタートし、人格の死んだ現場まで行きます。そこで死体を回収し、ガルシアンが能力で蘇生させるのです。

 死んだ人格の体と、ガルシアンが離れて行動しているので、スミス同盟キラー7の全員は一体の人間じゃなかったの? と不思議に思いましたが、作中の描写や考察などを見ていると、どうやら各人格は分離できるようです。

 


 ステージを探索すると、様々な残留思念たちにもアドバイスを貰います。

 彼らは、スミス同盟キラー7られた人物で、残留思念としてこの世にいるらしく、半透明です。その割にはスミス同盟キラー7に協力的なのですが、いろいろあったようです。


 タンクトップを着たトラヴィスは物語に関係する情報を話してくれます。いつも着ているものが違っており、そのタンクトップに書かれた文字がヒントになっていることも。

 語尾に「だべ」がついていて、「ぶっちゃけていい?」と話し始めることも多いです。登場場所がなかなかふざけていていいセンスです。


 情報屋のオ・ユニオン。(実は彼に話しかける時の彼の表記の英語が読めなくて、ちゃんと名前を憶えてなくて、ウィキで調べた)

 なんとなく中国人キャラが日本語をしゃべる時のなまりみたいなしゃべり方をしています(語尾に「ある」はつかないけど)。

 謎解きに関してヒントをくれます。ヒントを貰ってもわからない時は、彼の持っている仮面を撃つと、パワーアップに必要な濃い血を消費して、さらに詳細なヒントをくれる。らしいけど、謎解きに特につまらなかったので、撃ったのは最初の謎解きでちょっと勘違いしてた時と、最後のヒントじゃない時の会話だけ。二周目するとしたらせっかくだから全部撃ってみようかな。

 仮面を撃った後のヒントを言うときは、その仮面を身に着けて「負け犬」と罵ってきます。


 まだ幼い少年の、ケス。

 常に何かに恐れ、怯えているような表情をしており、怯えながらボス戦前に現れて、ボス攻略のヒントを教えてくれます。

 一見、幼い少年で害のなさそうな見た目ですが、後々明かされる素性はやっぱりヤバいです。


 そしてこのゲームに注目するきっかけになった生首のスージー。

 前述の通り、セリフはサイコパス。会うと謎解きに必要な力を持ったリングをくれます。スージー曰く、スミスさんの忘れ物で、それを返してくれてる様子。

 謎解きに必要なアイテムはそのステージの間に絶対に獲得しますが、パワーアップアイテムの、スタミナリングと、アタックリングは、その一話で出会わなければそのまま素通りしてしまいます。

 そのステージのスージーに気づかないで素通りして、そして上書きセーブしちゃって、そのステージで貰えるはずだったスタミナリングとれなかったの(´・ω・`)

 スージー、君を見つけてあげられなくてごめんよ。


 半透明なイワザルもつまりは残留思念だそうで、過去、ハーマンにられたことを感謝していると言います。そしてイワザルが仕えているのはスミス同盟キラー7ではなく、ハーマンただ一人で、彼の言う御主人様マスターはハーマンのことらしいです。


 ステージの探索は、魂の弾丸、魂弾タマタマを複数探すことが必須なことが多く、これがないと中ボス戦を行う羈絆門キハンモンに入れないのです。

 羈絆門キハンモンでは特殊な笑う顔ヘブンスマイルと戦うことになりますが、腫瘍をつぶせば一発なのは他と変わらないので、あまり苦労することはありません。

 が、腫瘍をつぶして瞬殺できない笑う顔ヘブンスマイルもいて、しかも即死攻撃をしてくるので、あのキャラで戦うのが効果的と気づくまでにいっぱい死にまくった時もありました。

 羈絆門キハンモンの階段の上り下りするときの音楽が、妙にクセになります(笑)

 

 第一話(ステージ0)の終盤では、人格が強制的にハーマンに変わる場面があります。

 車椅子に座る老人の姿で、対戦車ライフルで戦います。

 笑う顔ヘブンスマイルの親玉と冷静に対峙するのが、スミス同盟キラー7の総帥の風格を醸し出しています。


 そしてステージボスを倒すと、その話は終わり、次の話へ。一話完結の時もあれば、前後編ある時もあります。

 始まるのはいつもガルシアンズ ハウスから。そしてガルシアンズ ハウスにも、ハーマンズ ルームがあります。そこには、サマンサに介護される(虐待もされる)、意識もあるのかないのかわからないハーマンが登場します。

 しかし、テレビからハーマンの人格にアクセスすると、ハーマンが覚醒し、総帥の顔になります。


 基本的な流れはこんな感じでしょうか。


 政治的な理由から日本にミサイルが発射される話や、自分を探せとスミス同盟キラー7を挑発するカリスマの話、ダンの過去に絡む話、などなど、シリアスな話からちょっとふざけた話まで。

 スタイリッシュに描かれるお話が、終幕含めて七話あります(前後編あるものもあり)。


 …………。


 ぶっちゃけていい?

 ダンがめちゃくちゃカッコよかったから、ダンを操作したくて買ったんだよぉお! だから、他キャラも好きは好きなんだけど、ダンばっかり使ってたよ! 序盤はコヨーテの方が使い勝手良いってわかってるんだけど、ダンの方ばっかり使ってたよ!



 各話の序盤は、覚醒していない人格もあって、笑う顔ヘブンスマイルを倒した数などに応じて、テレビを介して、人格を起こせるようになります。

 その時にテレビに映ってる各人格の画面で、人格たちが英語で何か言ってるんですが、英語分からない私にはほとんどなに言ってるのかわからない。長台詞をしゃべられると完全にお手上げです。


 特にダンが意外とよくしゃべるんですが、妙にセクシーな声で何か言ってるんですよ。なんたらかんたらマイバディ、イエースなんたらかんたらダークネスなんたらかんたら……ってしか聞き取れない(笑)

 誰かテレビでのダンの長台詞の日本語訳知ってる方、これを読んでいたら、ぜひ教えてください。


 正直、政治的な話はちょっと難しくて、ちゃんと話を把握しているかと問われたら、うーんん、ってなります。

 最後の展開、どう解釈したらいいのかもよくわからないですけれど、考察すればするほど面白いストーリーになっています。

 ゾクゾクするのはエログロいからだけじゃない、また違うヤバさのあるストーリーです。



 今回、プレイ的なネタがなかったので、ほとんど紹介だけになってしまいましたが、本当に楽しめた作品でした。

 今ではsteamでダウンロードできるんだそうな(見た実況動画はそちら)。そちらでプレイできる方には、画像が綺麗でロードも早いそちらを推奨します。

 では、またいつかの次回で。

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