『SILENT HILL SHATTERED MEMORIES(サイレントヒル シャッタードメモリーズ)』【PSP】

 今回はふとプレイしたくなった『サイレントヒル シャッタードメモリーズ』を、プレイしながら語りたいと思います。


 『サイレントヒル』シリーズは、心霊現象のような、しかし幽霊などとはまた違った化物が出てくる、謎解きなども交えたゲームです。

 そして舞台であるサイレントヒルという街に、大きな意味があり、不思議な雰囲気があって、その空気感がとても魅力的です。


 私は、今回語る『シャッタードメモリーズ』が、『サイレントヒル』シリーズの初めてプレイした作品で、その不思議な雰囲気に惹かれ、プレステ3で出たコレクションで『2』『3』をプレイし、そして『0』『4』『1』『ダウンプア』の順番でプレイしました。


 ストーリー的には、『1』『3』『0』のつながりが深く、他のシリーズはその作品だけプレイしても問題ないような作りになっています。

 それでも、シリーズ通して様々なつながりがあり、共通した魅力があります。


 しかし今回語る『シャッタードメモリーズ』は、少し変わっていて、『1』のテーマで、ストーリーを再構築した、まったく違うゲームになっているのです。

 まぁ、これが私の初めてプレイした『サイレントヒル』の作品だったので、『1』を作り替えた作品と言われても『1』を知らなかったので関係なかったのですが……。


 ただ基本『サイレントヒル』シリーズは銃とかで化物を倒すゲームですが、この『シャッタードメモリーズ』は逃げゲーなので、好き嫌いがわかれてるみたいですね。


 さて、まず電源を入れると、

『このゲームをプレイするとあなたは心理的に分析されることになります。

(中略)

 このゲームをあなたは遊び、またこのゲームもあなたをもてあそぶのです』

 みたいな文章が出ます。


 ゲームを始めると、ホームビデオのようなムービーが流れます。

 お父さんと小さな娘が、車に乗って出発するシーン。

 次に遊園地で二人で遊んで、娘が「パパ大好き」というシーン。

 それが、壊れたレコードのように戻っては再生され……を繰り返します……。


 次のムービーではお父さんが車で事故を起こし、気を失ってしまうシーンです。


 そして場面は変わり、主観視点になり、セラピストとの面接が始まります。

 少し話した後、書類を書いてくれ、と言われ、心理テストが始まります。それをプレイしている自分自身が入力していくことになります。


・友達がすぐできる?

・お酒を飲むと落ち着く?


 などの質問が7問あります。


 このような面接が、ゲーム中、たびたび入ることになります。

 そして、その答えによって? あるいはゲーム中の行動によって? ゲームの中のいろいろな物が形を変えることになるのです。


 さて、場面は車で事故を起こしたお父さん――ハリー・メイソンの方に戻ります。


 気絶していた彼は目を覚まし、娘のシェリルの名前を呼びます。しかし返事がなく、車内にもその周辺にも娘の姿はありません。

 ハリーは雪が積もり、降り続ける街の中を、懐中電灯だけ持ってさらにその周りを調べ始めます。


 カメラはキャラの後ろからついてくる感じの客観視点ですね。

 道中、かんぬきがかかった扉を開けたり、置かれた缶の中にカギが隠されていて、それを探したりします。

 それらの物にアップになった画面で、カーソルで直接、閂を止めてるカギを引き抜いたり、缶を逆さにしてカギを缶から出したり、と、色々と触れるようになっています。


 チュートリアルで、

『ハリーはよく鍵のかかったドアに遭遇します』

 と書かれていたのはちょっと笑ってしまいました。こういう探索するゲームのキャラはみんなそうですよね。


 闇雲に探し続け、ダイナーに入ります。すると、警官の女性がいました。彼女に娘がいなくなったのだ、と助けを求めると、免許証の提示を求められ、住所が近いから娘さんは家に帰っているのでは? と、言われます。

 彼女は無線を聞き、別の事件のために行ってしまいます。


 この警官の女性の見た目、今回は一目で警官とわかるような恰好をしていましたが、心理テストの結果やらで、姿が変わるらしいです。

 私は何度かプレイしていますが、大体がこの格好でしたが、プレイ動画とか見てみると、違う格好をしている、なんてことがありました。

 他のキャラクターも、プレイ次第でさまざまに見た目が変わります。


 ダイナーの中を探索すると、棚の中に灯台の置物があるのを見つけます。

 これは『思い出』で、

『実用的な価値や目的はありませんが、かつて誰かにとって大切なものだったはずです』

 と説明が入ります。


 この『思い出』を探すことは必須ではありません。探さなくてもゲームを進めることができますが、しかし、見つけた『思い出』が少ないと、エンディングでちょっと寂しいことになるので、見つけた方がいいと思います。


 さて、警官の女性と会ったイベントの後、携帯が使えるようになります。

 セーブしたり、地図を見たり、電話をかけたりできます。


 電話帳に登録されている自宅の電話番号にかけてみると、つながります。

 しかし、誰かの怯えたような声が聞こえるだけですぐに切れてしまいました。

 かけなおしてもみましたが、つながらなくなってしまいました。


 ちなみに電話は、その辺の張り紙に書かれている電話番号にもかけることができます。

 とりあえずさっき見つけた張り紙に書かれていた911にかけます。

 つながりました。警察です。しかし、声が相手に届いていないのか、悪戯だと思われてしまい切られてしまいます。


 とりあえずさっきの女性警官に言われたとおり、自宅を目指します。

 道中、ブランコなどが置かれている遊び場を通ります。チュートリアルで、『どうもこの遊び場のブランコは奇妙です。携帯で写真を撮ってみてください』と表示されます。


 ブランコに近づいてみると、影がブランコに座っています。写真を撮ってみると影がはっきりと女の子になり、撮影されます。俯いているので顔がよくわかりませんが、シェリルでしょうか。

 そして携帯に音声メッセージが送られます。

 再生すると「パパ寂しいよ」という声が。


 このゲームではたびたびこのような不思議なメッセージを見つけることができます。

 それは、謎解きに必要だったり、ゲームを進める上で必須ではなかったりと、様々ですが、このメッセージを探すのも、またこのゲームの不思議な雰囲気を感じるのに、一役買っています。


 街の中を歩いていると、自宅から電話がかかってきます。シェリルからでした。

 シェリルの声は「戦うのは無理よ、逃げて」とハリーに伝え、切れてしまいました。


 すると、街の建物が、氷に覆われていきます。

 氷に覆われていない地面や、植え込みなども、冷たくなってしまったように真っ青になります。

 そしてその氷の中に、化物がいました。悲鳴のような高い声を上げながら、人間の形をしているけれど、裸で、肌は木製の人形のようで、そして頭はありますが、のっぺらぼうです。


 凍った建物の二階からも、その化物の声が聞こえます。

 化物もこちらをうかがっているようです。


 武器も持っていないハリー。逃げることしかできません。

 走って逃げて、この悪夢からの脱出を目指します。


 化物が近づくと、画面と音声にノイズが入ります。

 だからといって、どちらの方向にいるのかわからないので、進んだ先に敵がいる、ということがよくあります。

 棚などを見つけたら隠れることもできますが、ずっと隠れ続けると匂いで見つかってしまうので、いつかは進まなければいけなくなります。


 多数の道、扉があり、ほとんど闇雲に走るしかありません。

 携帯の地図に脱出口が記されていますが、地図とは建物の配置が全然違うので、方角くらいしかわかりません。

 っていうか、敵に襲われるので地図を見ている暇がありません。


 敵に襲われると、表示されたボタンを押して振りほどきます。

 あまりに連続で襲われるとゲームオーバーになってしまうので、なるべく襲われないように、敵の少ない道を選びます。

 そして唯一抵抗するアイテムが、拾った発煙筒です。


 発煙筒を使うと、敵は嫌がるように顔を隠して動けなくなるのです。

 持ったまま走ってもいいし、その場に置いてバリアにする使い方もできます。


 そんなこんなで、なんとか氷の世界から脱出することができました。 


 そして場面が変わり、カウンセリングです。

 今度は『幸せな家族』というテーマで、家の前に立つ夫婦の絵に塗り絵をします。

 時間がなかったのでほとんどを赤で塗ってやりました。


 ハリーの目の前には家が。

 さっき塗り絵をしたような家で、私が塗ったように真っ赤でした。

 そこはハリーの自宅でした。しかし様子が変です。

 中から知らない夫婦が出てきて、ここは私たちの家だ。14年前から住んでいる、と言うのです。


 ドアを閉められハリーは怒鳴りますが、そこにダイナーで会った女性警官のシビルがやってきます。

 さっきは協力的でなくて悪かったけど、今度はあなたが最優先よ、と言い、話を聞くため署に行くのでパトカーに乗せてくれました。


 しかし道中、雪がひどく、シビルは現在地を確認しないと……と、外に出て行ってしまいました。待っても彼女は帰ってきません。

 仕方ないので一人で勝手に外に出ます。


 ところでこの時、もう何回もプレイしているのにも関わらず、初めてこのゲームはクイックターンできるのだと気づきました(笑)


 雪の積もった海岸を、寒そうな白い息を吐きながら探索します。

 ここ、毎回、一見順路に見える道を行って迷子になります。そんなに複雑な道ではないんですけど、つい目の前にある梯子を見つけたらそこを降りてしまうんですね。進む道はそこではないのに。

 毎回なんですよ。私の記憶力ヤバい。まぁ、『思い出』も見つかるし、寄り道もまたいいものですが。


 留守にしているのか、誰もいない家の中を通って、その家の向こうの道へ進みます。その家は狩人が住んでいるのか、たくさん剥製が置いてあります。

 クマの剥製を見てハリーは「怖い顔」って言いますが、私にはちょっと可愛く見えます。

 が、外のある場所に鹿らしき死体があるのを見つけてしまいました。

 ハリーは「気持ち悪い」と言いましたが、その発言には私も賛成です。


 電話がかかってきます。シビルからです。

 勝手にはなれたでしょう、と怒る彼女でしたが、ハリーは娘を探さなくては、と言い、シビルを半分無視した形で通話を追えます。


 しかし、携帯の電話帳にシビルの電話番号が登録されます。

 かけることができるのでかけてみますが、シビルがこちらに呼びかける声が聞こえるだけで、ハリーは何もしゃべりません。

 無言電話、かけてもーた。


 進むと、扉に血がついている小屋を見つけます。先ほどの家が狩人の家っぽかったので、たぶん動物の血でしょうそうにちがいない。

 入ると、影がうずくまっており、近づくと悲鳴を上げてどこかに行ってしまいました。


 するとまたあたりは氷に包まれるのです。


 襲い掛かってくる化物をかわしつつ進んでいきます。

 途中、安全な場所での謎解きポイントがあります。これを解けば終わりかな? と思っていたので、この氷の世界が終わったらゲームを終了するつもりだった私は、謎解きをして解放されたドアを開けた途端、まだ氷の世界が続いていたことに、なんてこった、と思ったのでした。

 それなら今の安全地帯でセーブしようと思って、引き返してドアを開けようとしたら開かないって言う……。


 ちょっと敵に絡みつかれまくったりもしましたが、深刻に迷うことなく氷の世界を脱出します。


 しばらく歩くと高校が見えてきます。そこにシビルから電話がかかってきます。

 シビルは「こういう大雪の日などは、高校は避難所になっているから体育館に行って」と指示をくれます。

 ハリーはそこにシェリルがいるかもしれない、と体育館に向かうことにします。


 ここでまたカウンセリングになります。

 高校の頃のことをいくつか質問され、四時間目まである空白の時間割を埋めてみて、と言われます。

 科目が書かれたカードを空白の時間割に置くのですが、演劇、創作文、など、やっぱり小説書くのに近いような科目を入れていきました。

 数学とかやりたくない……。


 他には、宗教、地理、文学、フットボール、バスケットボール、性教育、科学、がありました。

 体育もしたいけど、ちゃんと動かないと味方メンバーから怒られそうなスポーツは苦手(コミュ障)。

 皆さん、この科目で理想の時間割、つくれそうですか?


 さて、体育館に向かうことにしたハリー。

 学校内を探索していくわけですが、入り方が不法侵入っぽい。本当に体育館は避難所として開かれているのでしょうか?


 色々な教室を通っていきます。

 スライドがあって、女性と上半身裸の男性が抱き合ってキスしてるイラストがホワイトボードに映し出されていました。

 ここのスライド、プレイする度に違った気がするのですが、他のパターンを思い出せませんが、今回、時間割に性教育って入れたからこれが出たのかしら? イラストの横の英語が読めないので、どんな授業をしていたのかわからないのが残念です。


 探索しているとメールが来ます。

 写真付きで、顔が光で見えなくなっていますが、黒いTシャツとスカートの女性が映っており、『どう、この新しい服?』というメッセージが。

 ダリア、と言う女性のようです。


 今まで登場していない女性です。誰なのでしょう。


 体育館を見つけ、入ってみると、いくつものテーブルが置かれ、様々な飾り付けがされていました。人の気配がしませんが、パーティーをしていたのでしょうか? 


 ステージに髪をアップにまとめた、ピンクのドレスを着た女性が立っており、歌い出しました。

 しばらく聞いていましたが、彼女に話を聞いてみます。


 彼女は「同窓会に来たけど、私以外に誰も招待状を受け取らなかったのかしら」と言います。ミッシェルと名乗りました。

 

 彼女は、ハリーからシェリルの話を聞くと、同級生にシェリル・メイソンという人がいた、と言います。

 娘は7歳だというハリーでしたが、彼女はこんな小さな町にシェリル・メイソンが2人もいる? と、同窓会の為でしょうか、飾られていたたくさんの中の写真から、一人の女性を示します。彼女、あなたに似てるし。と。


 確かめてみましょう、と彼女はハリーを校長室に連れて行き、パソコンをハッキングしようと言います。


 もちろんパスワードは謎解きです。


 ハッキングに成功しますが、目的のデータの画面が出てすぐにフリーズします。しかし、その大人になったシェリル・メイソンが、自分の娘だとハリーは確信します。

 シビルに見せた免許証は古く、自宅にも別の人間が住んでいた……。なにかがおかしいのです。


 パソコンで調べたシェリルの電話番号にかけてみると、ダリアと言う女性が出ました。さっきの写真付きのメールを送ってきた女性と同じ名前ですが……?


 名乗ると彼女は「電話してこないで!」とハリーを拒絶します。


 途端、また世界は氷の世界に包まれるのです。


 ここは逃げているだけではクリアできません。

 出口にたどり着くと出口が塞がれており、あることをしないと開かないのです。

 それでステージを、目的の物を探すために動き回らなければいけません。

 目的の物は3つあり、結構探し回ることになるのですが、いつも方向音痴で、すべての目的の物を見つけて、これで扉が開くぞ、ってなっても、迷って出口にたどり着けないっていう……。


 今回は奇跡的に迷うことなくクリアできました。もしかしてちょっと方向音痴治った?

 

 氷の世界から脱出すると、ミッシェルが待っていました。

 シェリルの家に行くために車が必要だったので、ミッシェルの上司のSUV車を借りることになります。

 その車のあるクラブに行きます。


 ついて中に入るとミッシェルの携帯に彼氏から電話がかかってきます。

 彼女はハリーに鍵を取ってきて、と言って、電話で話し始めます。


 探索をしていると、ダリアから『チョー退屈』と言うメッセージが。さっきの『電話してこないで!』という会話をしたのにこんなメッセージをなぜ送ってくるのでしょう……。


 2階に上がると2つの部屋があり、とりあえず右に入りました。ベッドルームのようです。ミッシェルから「余計なものは見ちゃダメ」みたいなことを言われます。棚やカーテンなどいろいろ調べられますが、ブラがはみ出す洗濯籠も調べられます。

 さぁ、あなたはどこから調べる?


 鍵を持ってミッシェルがいる1階へ。少し話をして、色々と混乱してきたハリーは頭を冷やすためトイレで顔を洗います。

 そして戻るとミッシェルはおらず、『どう、この新しい服?』とメールを送ってきた写真の女性がいました。やはり彼女はダリアのようでしたが、今まで話してきたのはミッシェルではなくダリアだったかのように彼女はふるまいます。


 ハリーは混乱しながらも、ダリアと一緒に車に乗ることになるのです。



 さて、この作品で一番「なにこれどういうこと?」ってなったこの辺でそろそろ語るのをやめておきましょう。

 相変わらずほとんどあらすじになってしまった(-_-;)


 もしプレイできるならプレイして、自分だけの『シャッタードメモリーズ』を体験してみてください。

 最後はなかなか驚きなエンドを迎えます。


 『サイレントヒル』シリーズのほとんどの作品には、二週目以降、おまけでおふざけエンドなUFOエンド、というものがあります。『シャッタードメモリーズ』にももちろんあります。

 ただ、ちょっと他のシリーズをプレイしていた方がわかりやすいかな、と言うエンドでしたが、でも、なかなかのふざけっぷりです。


 では、またいつかそのうちの次回で。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る