第2話 大会出場の経緯

 こいつは楽しみを求めていた。だが、自身の能力故に楽しむ事が出来なくなっていた。まともに何かをしようとしても相手は同じ事を考える。つまらない。どんな強者を相手にしても結果は同じ。そして、何度も死のうと思ったが自身にも干渉できない為。死ねなかった。


そして、相手だけが自身の攻撃で死んで行く……そんな中、彼は強者が集まる大会があると聞き、参加をする事にした。己を楽しませてくれる奴が現れると信じて。だが虚はある項目を確認する。


「ほう、死んでも蘇生か」


 つまりこの大会で死ぬ事は不可能である。


「俺を楽しませてくれ……せめて普通に全てが俺の思い通りなんて面白くない……」


 だが、虚は勝っても負けても良いのだ。自分を楽しませてくれる存在と出逢えれば。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る