02-4
真っ白だった視界が気が付くと晴れ、どこか――学校のような場所に到着する。
「ぶっ……」
しかし妙な体勢で入ってしまったせいか妙な体勢で出てきてしまい、まず僕が試験会場で行った行動は床にヘットバットすることだった。
「痛っつ~」
赤くなった鼻っ柱を撫でながら僕は周囲を見回す。
普通より狭い教室。
20人ほどの机を並ベられるのかどうかも怪しいそんな照明によって明るく照らされたその教室には入ってきたところであり、出てくるところであるエメラルドグリーンの光を発する装置以外には何もない。
人もいなければ、机もない。
あえてあると言うのならば教室には必ずと言っていいほどの存在である黒板。
いや、正確には黒板の役割をする壁一面を覆うほどの巨大な液晶(モニター)。
正直こういうものは初めて見るので軽い興奮を覚えるが、今はそんな時ではない。
モニターに表示されているのは『試験会場へようこそ』という大きな文字とここからどうすればいいのかということ。
そして受験番号とどの教室がその人の試験教室であるかなどが大まかに書かれている。
一教室に100人ほどで全10教室。つまりは約千人もの生徒がこの二次試験に挑んでいることになるのが書かれていることからわかる。
第一試験に一体何人の人がここを受けようとしたのかはわからないが、とんでもない数であったということだけはそこからうかがえるな。
僕は緊張感を新たに、長財布から一枚の受検カードを取り出す。
自分の写真が貼られているその真っ白なカード。そこに書かれている受験番号と教室のモニターに表示されている番号を確認して自分の試験教室を確認する。
「お……」
試験を行う教室がどこなのかがわかったちょうどその時、植崎も無事到着したことに気が付いた。
だが様子がおかしい。
顔を下に向けて肩で息をしている。確かに妙な感覚ではあったが、そんな長くはなかったし、疲れるほどだったか?
疑問に思いつつ心配して顔を覗き込むと彼の顔が真っ青だった。
「おい、大丈夫か?」
「うっぷっ……おぇ……」
心配そうに声をかけてやるが、両手で口を押さえて気持ち悪そうにしている。
こいつ……別に乗り物酔いとかするような奴じゃなかったはずだが?
とにかく僕は植崎の背中を優しくなでながら声をかけ続ける。
「お、おい、大丈夫か? お前、こういうの普段は全然平気だろ? どうした?」
普段通りに見えていたが、自分でも言っていたようにやはり緊張しているということなのだろうか?
「いや、うっ……ここに、来る前にな、腹が減ってたから……よ。ラーメン屋で早食いしてきたんだ……」
「あー……」
前言撤回。やっぱりこいつは平常運転のようだ。
しかし、ラーメン屋がそんな早くに店がやっていることは驚きだが、早食いに関しては客寄せの為にやっている所も多いは多い、でも失敗したら1000円以上はするし、確実に用意されている制限時間に対して失敗させるようなサイズで出てくる。
知っているところの他人が挑戦しているのを見ての意見だが。
まぁ昨日の今日でお金が手に入っているとは思わないから成功したと考えていいのだろう。
しかし、本当にバカじゃねぇのか。って思うけどなこんな試験会場の入り方は想定外にしてもこれから試験を受けるってのに、一体コイツは何を考えているんだろうか?
僕は廊下に出て左右を確認、そして近くにトイレのマークが表示されているのを発見する。
近くてよかった。
「おい、すぐそばにトイレがあったぞ。一人で行けるか?」
「おう、大丈夫だ。うっぷ……問題ない」
やめろ。それは確実に吐く可能性が高まる。
試験日にまさかこんなことをすることになろうとは……。
怪我なら湊相手にしょっちゅうだったから対応できるが完全に予想外だ。今度からエチケット袋を持つことにしようかな?
「うぅっ」
「おいっ吐くなよ、絶対吐くなよ」
ふりじゃないからな!!
この教室の真横にあるトイレに植崎が無事入って行くことを確認してひとまず安心する。
「オェッ……オロロロロロ~~」
「ハハ……本当一体どれだけの量があの腹に入ってたんだ?」
僕は苦笑する。全く、本当に緊張感の欠片もない奴だ。
おかげでこっちも試験な感じがしなくて、緊張をしなくて済むというものだが。
「えっと……僕の受験番号は何番だったかな?」
僕は再び長財布の中から筆記試験の合格通知に同封されていた『第二試験 受検カード』と書かれた一枚のプラスチックカードを人差し指と中指で引き抜いてクルリと表を向ける。
受験番号は00617番、受検の教室は……。
確認した受検教室に入る。先ほどよりも倍以上に大きな教室、そして並べられた机と電子黒板に表示されている席とその上に書かれた受験番号。
それを確認して僕は決められた席に腰かける。
地面に固定されたタイプの机、結構大きめのその机は一部が防傷フィルムによって守られたモニターになっている。
『引き出しからヘッドセットを取り出してコードを繋げてください』
モニターに表示されたその文字を読んで、指示通りに下の引き出しからそれなりにお高そうな感じのヘッドセットを取り出して、机を取り囲むように出っ張っている所、(これはなんというのだろう?)そこにある挿し込み口ににヘッドセットのプラグを挿しこむ。
ヘッドセットを頭に着けて、画面に表示された『OK』をタップする。
そして流れ始める機械音声。
『それでは合格通知に同封されていた受験カードを装置に挿しこんでください』
なんだか無駄にハイテクな感じの入試試験。中学入試の時ってもっと単純な感じだった気がするんだけど、どうだったかな?
机周囲のでっぱり、その一部に取り付けられた黒く小さな機械についたライトが点滅する。
モニターに映る短い簡単な映像を観ながら僕はカードの向きを確認してその機械に受検カードを挿し込むとライトが消灯し、画面が切り替わる。
『画面中央の影に右手を合わせてください』
これは知っている。指紋認証だ。身代わり受検と言うのだったか成りすまし受験と言うのだったかそれは忘れてしまったが、第三者が試験を受けることを防ぐために導入されたものでそれは全ての試験で行うことを推奨している。
一次試験で指紋を撮ったのでこれは確認用ということだろう。
『本人であることの確認が完了しました。それでは、試験開始までしばらくお待ちください』
読み込みが終了し、そう放送されたのち、モニターが消える。
不意に大きな欠伸がでて少し声が漏れる。
朝から疲れたのだろうか?まぁ疲れたのだろうな。
朝からあった事を思い出しながら目にたまった涙をふき取って机にもたれかかる。
全くなんで試験日にこんなにまで疲れることが起こるのか、全く考えられない。
しばらく待てと言われた通り、僕はしばらく休むことにした。
このヘッドセットを使うところから考えてこれから行われる試験は一体何なのだろうか?
リスニング?もしくは再び筆記試験を行うのだろうか?
分からない。わからないが――
「おーす」
少なくとも分かるのは僕にはどうやらこれからのんびりと休む時間は与えられていないようだ。
植崎、こういうことは相変わらず早いことで。どういった身体の構造をしているのだろうか?
まぁ気持ち悪くなる原因が無くなったから元気になると単純に考えたら分からないこともないが本当に早すぎるな。
「なんだ、寝てるのか?」
「んにゃ、起きているけど……何の用だ?」
「……いや、別に用ってほどのことではなんだけどよ」
「そうか、なら僕は少し寝させてもらう」
「あぁ、ちょっと待ってくれよ!!」
「ぅるっさいなぁ~周りに迷惑だからもっと静かに話せよ。……はぁ~それから怠いから言うなら早くしてくれ」
「あーえっとだな…………」
「タイムオーバー……おやすみ」
「あーわかったよ。話すから寝ないでくれ!!」
静かに話せと言ったのに、一切こいつは音声ボリュームを落とすことはない。
まぁわかってはいたことだが、周りからの視線が怖くなるからここはしっかりと話を聞くことにするとしよう。
聞いてやることにしよう。
「うるさい……わかった。聞いてやるから話せよ」
「なんてったけか。アレだアレ、えーーーと、アレだ」
あれ?
「あれってなんだよ。もう少し具体的に話してくれ」
「んーとだな、アレを忘れちまったんだよ」
忘れた?今現在に忘れて困るもの……。あぁ成程ね。
「それってさ、この機械に入れるものか?」
「おぉそうだよ。そいつ……あぁ思い出した。カードだカード。そいつを忘れてきちまったんだよ」
「あぁ……そうか」
他の人なら、試験を受ける他の人がそれを知ったら一体どう動くのだろうか?
受検ライバルが減って少し気が楽になるのだろうか?
受検に際して忘れ物をするのか悪いんだ。ざまあみろと思うのだろうか?
僕は、僕だったらどうだろうか?
このままではこの学校に僕が合格できても確実にこいつは合格しないので友人が減ってしまうことになる。
いや、友人がいなくなることになる。
こいつはバカだけど、それだからこそ楽しい。
だからいなくなってしまうというのはさみしいものだ。
もちろん高校に入ってから友人はできるかもしれないし、こいつはここに合格できないかもしれない。
それでも友人が困っているのは放っては置けない。
それにもし、このまま僕が合格したとしてもここで何もしないのは罪悪感を感じて生きることになるのではないのだろうか?
わからないが、多分そうだろう。そんな気持ちは微塵も見せる気はないが。
「はぁ~ちょっと待ってろ」
忘れ物というものは人間だれしも一度はあるものだ。
こういった重要なことに限って忘れてしまうなんてこともあるのではないのだろうか?
僕だって受験カードに関しては封筒が届いたその日に財布に入れている。
これなら毎日必ず持ち歩くものだから決して忘れることはない。
忘れ物が多いからこそ気を付ける。でも、それでも忘れることはある。
ここに先生らしき人はいない。先生のいるであろう職員室の場所もわからない。
これだけしっかりしているんだ。もしもの為に多分用意してあるはずだ。
僕は出っ張りにある操作ボタン。電源と書かれたそのボタンを押しモニターを再び入れる。
画面に触れてロックを外し、学園のシンボルマークが中央に表示されたそのトップ画面の角、唯一反応するその『メニュー』アイコンに触れて一覧にある『ヘルプ』をタップする。
ヘルプ。一覧は枠でわけられているが、真っ白で唯一一番下に『連絡』という表示があった。
少しよかったと思う。
『今から繋ぎますので少々お待ちください』
さっそくそれに触れて僕は植崎に席を譲る。
分からないことは知っている人に聞きましょう。
もしかしたら『どうぞ、お帰りはあちらです』の一言で済ませられかねないこともないが、まぁ伝えないよりは伝えた方が断然良いだろう。
『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』ってやつだ。ま、そう思っただけだから意味合いが合っているのかは自信ないけど。
それにしても、だ。
「はい……はい……すんません。はい、わかりました」
こいつ敬語とか使えたんだな。結構ぎこちないけど。
友人の知らない一面が見えるというのは、まぁうれしいものなのかな。
しかし、それはともかくとしてコイツ、どことなくうれしそうなのは気のせいか?
いや、横から見てるだけだし何を言われているか分からないけど、もし仮に何か言われているとしたら怒られている事なんだけど……。
ん~口元を引くつかせて悲しそうに見えなくもないが……わからん。
罵倒されて喜ぶ趣味はこいつには無かったはずなのでそれはない、と思うからやはりあれは悲しそうな表情なのだろう。
「ん~」
「おい、どうした?」
「ん? あぁ悪い、少しぼーっとしてた」
どうやら話は終わったらしい。
僕は植崎から席を返してもらって腰かける。
「それで、結局なんだったって?」
「あぁ、ちゃんと席の場所も教えてもらったしな、座ったら指紋認証で何とかしてくれるってよ」
「そう、そりゃよかった」
相変わらず親指を立てて向けてくる植崎に僕は笑みを向ける。よかったな。
「んじゃ、俺様もう行くぜ。登録しねぇといかねぇしな」
「だね。んじゃあまた後で」
「おう」
ん? なんだ植崎の奴、僕と同じ教室なのか。
「まぁどうでもいいか、少し寝よう」
僕はそう小さく呟いて机にもたれかかる。
本当によかった。と僕は頭を伏せたまま微笑む。
少なくともこういった想定外に対処できるほどの対応力的なのはこの学校にもあるということ。
植崎が試験を受けられることも、そのこともよかったと思う。
忘れ物ひとつで見限ってしまうような冷たい学校ではないということがわかる。
ちゃんと対応してくれる大人が一人はいるのだとわかる。
考えすぎかもしれないけど、それでも大人としての義務を放任するような奴よりは断然マシだ。
言葉の暴力で傷ついた心の傷を一切見ることなく、外見の傷だけで判断するような奴よりはマシだ。
僕の数少ない友人『東雲(しののめ) 茜(あかね)』。
彼女は行為によって学園を止めることになった。法律によって捕まった。
数少ない僕の友人が一人減った。
でも、もうそれは過ぎた事、いちいち悩んでも仕方のないこと。
はぁ~なのになんでこう思い出してしまうのだろうか?
関係のないこと関係のない状況で関係のないことを思い出す。
他の人にもよくあることなのかな?
チャイムが鳴り、僕の薄れかけていた意識は呼び戻される。
頭を上げて、つけ忘れていたヘッドセットをつけ直す。もちろんなんか耳元が汗か何かでテカっていたのでティッシュで軽くふいてから。
チャイムが鳴り終わり、ヘッドセットから放送が流れ始めた。
機械音声ではなく人の声、若い女性の声。ここに入る前とは違う女性の声。
『皆さんお待たせしました。わたしは本日の放送を務めます『神谷(かみや) 愛(まな)』と言います。本日はよろしくお願いします。それでは時間になりましたので二次試験を開始したいと思います。こちらでも完了したものの確認は終えておりますが万が一まだだという人は受検カードを机上にある黒い機械に入れて確認を終えてください。またその機械は試験が受けられなくなる可能性もありますので外すことの無いようにお願いします。もしも受験カードを忘れてしまった方がいましたら対応をいたしますので画面左下にあるメニューからこちらに連絡をお願いします。それではこれより約一分ほどの時間を取りたいと思います。それでは行動をお願いします』
一分、やることもなければ休むには短すぎる時間。
しかしやることがないという事実には変わりはない。
それなら一分間、目をつむって始めるまで待つとしよう。
「ん?」
そう思った直後、黒い機械から一枚のカードが現れる。
真っ白なカードではなく、真っ黒なカード。
対照的なそんなカード。
なんだかこれを持っていたらどうも怖い、ブラックリストにでも載ってしまったかのようなそんな感覚。
もちろん乗ったことなんかないのでこれはあくまで例えでしかないが、どうも恐ろしさとかそういう感覚とは違う。
威圧感とでもいうのか、忘れ物をした者を叱ることはなく、でもしっかりと評価はつけられる。目をつけられる。そんな無言の圧力のような感覚。
これを持つことでそれをもったものを監視する証であり、持ったものの自由を奪う鎖。
考えすぎかもしれない。でも学校で教員に呼び出されたら何かをしてしまったのかと思ってしまうほどに僕は臆病だ。
だから僕にとっては十分に考えてしまう。考えついて、考え抜いてしまうことである。
しかし時間は無い。わずか1分と言う時間が過ぎてしまえば試験は始まってしまう。
頭だけが少しだけ見えるそれを恐る恐る引き抜く。
『受検カード (仮)』
あ、これは僕のものではないな。そう書かれた真っ白な文字を読んで拍子抜け。そして脅かすなよ!と沸き上がる感情。心の中で叫ぶ。
そしてそれが僕のものではないと僕に向けられたものではないとわかり安堵する。
大きく息を吐いて胸をなでおろす。
『これは受検カードを忘れた者に渡されるカードになります。本日の試験はこれが受験者であることの証明となりますので紛失しないように細心の注意を払ってください』
そう書かれた裏面。うん、完全に僕のものではないな。
もし、誰かのものであるかと問われ答えるなら、それは植崎のものということになるだろう。
そう思いながら僕は植崎の方へ視線を送る。大丈夫そうに見えるし、まぁ大丈夫だろう。
慧はそう思いながら真っ黒なカードをポケットにしまいながらでも一応渡しておこうと思う。
立ち上がろうとする。
だがそれは出来なかった。時間切れ、タイムアップ。それは外そうとしたヘッドセットから放送が流れ始める事で理解する。
試験会場、学校の一教室。そこに先生――監督官は一人もいない、いるのは受検をしようとしている生徒だけ、ならばこの場で立ち上がって届けることは出来るが、それは出来ない。
この場合can'tではなくてdon't。する気になれば出来るけれどそれは出来ない。
ヘッドセットのスピーカー部分から流れている音声を聞きながらこのカードを離れた友人の元に届けることは出来ない。
だから優先順位を考えて僕は流れる音声に耳を傾ける。
無くさなければいいのだから、また後で渡せばいいさ。
『時間となりました。現在確認が取れていない受検生は失格となります。また登録の終えた受験生全956名の確認が取れましたのでこれより試験を始めさせていたただきます。この中にはもしかしたらネットや友人などから聞いているかもしれませんが、ここヘイムダル学園で行われる試験はVRゲームとなります。そしてそのスコアを競っていただきます』
「ゲームね……」
『今頭に着けているヘッドセットが皆さんを試験の場に導きます』
VR空間で行う試験、これなら確かに電脳空間であれば、仮想空間であればカンニングなどの不正行為を行うことはできない。
この場合にもし万が一に不正を行うのならば、チートをするのならば、持ってくるのはそういったことをするための装置だが、さすがに入試試験の行うというのにそんなものを持ってくるものはいないだろう。
たしかに予想外の試験内容だ。
それならば、電脳空間ならば痛みや疲れなんてものは感じることはないだろうし、存外いい考えなのかもしれない。
テストって奴は座っているだけだってのに妙に疲れるからなぁ~。
結局、試験で何をするのかまでは分からないけれど。
しかし千人近くの人間を一気に電脳世界に送ることができるだなんてここのコンピューターの処理能力は驚くべきものだ。
もしかして量子型演算システムでも積んでいるのかな?
僕はそう思いながら小さく微笑む、ほくそ笑む。
『試験の数は二回、昼食をはさんで一回ずつ行う予定です。詳しくは後程説明したいと思いますので皆さんは私の後に続いてリンク・コールをお願いします。……それでは私の後に続いてください。では行きます。3…2…1…オーバーダイブ』
「「「オーバ・ダイブ!!」」」
あぁこれがそうか。自分の持つゲームなどでの電脳世界へと潜る時に言う言葉、詠唱する言葉。
それとは違うのでわからなかった。
なんならあらかじめに言ってほしかったとも思うが、後を追って言うということから考えたらあらかじめ言っているということにもなるのかな?
っといけない早くしないと。
机に寄りかかりながら目を閉じて、他の人よりも少し遅いコールを言うとヘッドセットのマイクが声を拾って、反応した音を出す。
さて、一体僕はこれから電脳空間でどんな試験をするのかな?
不安を感じつつも少しばかり期待を感じながら僕の意識は電脳空間へと沈んでいった。
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